【最終更新日】2017/12/07

修復歴あり中古車を検討するときに注意することとは?安心できる基準は

  • 2017/12/20
  • 修復歴あり中古車を検討するときに注意することとは?安心できる基準は はコメントを受け付けていません

あなたは、車探しをされている時、「安いと思ったらなんだ、修復歴あり車じゃあないか」なんて独り言を呟いたことはありませんか。

一般的に修復歴のある車は敬遠されますが、それでも意外と情報誌などで目にすることが多いという事は、多少なりとも売れているという事でしょう。

過去にも事故車の基準や査定について書きましたが、今回は、修復歴ありの車を敢えて選ぶ時どこまでの修復なら安心出来るのか、という主旨のもとで書いていきます。最後まで読まれた後、あなたはどう思われるでしょうか、選択肢の一つとして選ばれる方もいらっしゃるかもしれません。


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Contents

修復歴ありの基準とは

これまで何度か書いてきましたが、もう一度おさらいしますと、修復ありの車とは「車の基本骨格(フレーム)部位を交換、あるいは修復した車」の事を言います。

交通事故が原因といっても、ドア・フェンダー交換や板金塗装したものは、骨格(フレーム)部位ではありませんので、修復歴車とは呼ばれません。単に修理された車です。

修復歴あり車のメリットとデメリット

修復歴ありの車を買うメリットはなんといっても安いということですね。きちんとそのリスクを見極め許容できるのであれば、相場よりも安い修復歴あり車は買いというわけです。

しかし反対に、その車の修復歴がどんなものなのかをあなたが把握できないのであれば、それは大きな博打になります。以下に安心できる修復歴ありの基準をご説明していきます。

安心の修復歴ありの車

“安心の修復歴ありの車”…かなり誇大広告並みのうさん臭さが漂いますが、このような車が全くないとはいいきれません。なぜなら、修復歴ありの車にはいくつかのパターンがあるからです。

後部に衝撃を受けた車

後部に衝撃を受けた。つまり追突された、またはバックした時後ろの障害物に接触したため破損した車です。この部分の損傷は、走行にあまり影響が無いといえます。特にFFの車の場合リアはついていくだけのものと言えます。

とはいえ、衝撃の大きさによってはリアフェンダーにまで損傷が及んでいる場合があります。そういう場合、トランクではなく2BOXタイプの車だとルーフにまで影響が及んでいると考えられます。そこまでの損傷を負った車は絶対避けるべきです。特に、雨漏りやゲートの締りの悪さなど、建付け関係に問題が発生する事があります。

許されるのは、リアゲートを開いて見た時、スペアタイヤを置いてある場所(フロア)の一部だけが加修されている物、このぐらいでしたら大丈夫です。ましてリアゲートの取り付けネジが外されていないのであれば、文句なしです。外すまでもない修理だったという事です。

たとえ外されていた場合でも、左右リアフェンダー部分に損傷が無ければ大丈夫です。見方としてはトランクフロアとリアフェンダーのつなぎ目を室内側から見て下さい、問題があれば、溶接の跡や板金の跡が難なく発見できるはずです。そういう車は避けた方が無難でしょう。

側面に衝撃を受けた車

側面に衝撃を受けた車、これは基本的にアウトです。

車は構造上、サイドからの衝撃には強くありません。容易くフレームの変形が起こります。そうなってしまったら、フレーム修正機というチェーンで引っ張るといった機械が力業を駆使することになるのですが、それでも完全に元に戻るのかはなはだ疑問ではあるのです。

知り合いの修理工場には、うちではミリ以下の誤差で修正するから、そういう車があれば持って来てくれと言う大将がいましたが、そこにはもう廃車した方が良いだろうと思うひしゃげた車が台に乗っていました。それを見るといくら大丈夫と言われても、自分はともかく人様に勧めたいとは思えませんでした。そんな勇気と言うか無頓着にはなれません。

 

ただ例外はあります。大阪や京都などでよく見かけるのですが、狭い道が走っている古い住宅街のT字路の角に、結構大きな石が置かれているのを見る事があります。それもコンクリートで地面に固定されていたりします。走る車から家の壁や塀を守る為でしょうが、路をよく知らないドライバーは、曲がる時、内輪差によって側面からその障害物に乗り上げたりします。接触した時無理をせず、そのままバックしてやり直せば被害は少なくて済むのですが、無理をしてそのまま進んだりすると、ステップの凹みだけでなく、フロアまで凹みが拡大する事があります。そうなるともう事故車扱いになってしまいます。

この場合は走行には全く影響はありませんので、購入される時は安心な事故車といえます。特徴としては、ドアの下部分・ステップ・フロアの板金塗装の跡があるはずです。

しかし、ドアを交換した痕跡やセンターピラー部分まで板金塗装した痕跡、ましてピラー部分の溶接が見つかればそれに該当しませんので、 その時点で取り止めておいた方が無難です。

正面に衝撃を受けた車

正面に衝撃を受けた車、これが一番事故車という物のイメージにあう物といえますが、実際査定をする時にも、一番よく目にするものです。どこの部位でもそうでしょうが、この部分の衝撃はとくに走行に影響を与えるものですから、慎重に見ましょう。

先に言いますと、この部分の損傷で許されるというか安心出来るものは、かなり限られます。せいぜいラジエターコアサポートの板金まででしょう、でもそれだけでは事故車とはなりません。

ラジエターコアサポート

出展:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11120157221

正面から衝撃が加えられるとまずバンパーが衝撃を受け止めます。その次はグリル、ラジエター、ラジエターコアサポート、同時にフロントクロスメンバーと衝撃は伝わっていき、最後にエンジン、サイドメンバー(フレーム)の変形となりますが、その最初の段階までなら何とかなります。

それはコアサポートの板金までが一番なのですが、多くの場合同時にクロスメンバーに衝撃が及んでいるはずで、なんらかの修復がクロスメンバーに対して行われたため、修復歴ありの車となってしまったわけです。その衝撃度を見るのはコアサポートです。コアサポートの損傷がたいしたことはないのに修復歴車となっているのは、衝撃があまり強くなかったという事です。エンジンを支えているサイドメンバーに手を加えた跡が無ければ、走行に影響はないといえるでしょう。ここの見方は “事故車を見分ける方法・・・前編” をご覧になって下さい。

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最後に

これで今回の記事は終わりますが、修復歴ありの車に対する不安、少しは拭えたでしょうか。修復歴ありの車の魅力はたった一つ、安いというところです。再販を考えなくて、乗り潰されるのなら、乗れば乗るほどお得になる車といえます。長く乗られる為にも、この記事を頭に入れて、安心出来る修復歴車を選んでください。

【特集】損しない中古車選び!初めてでも分かるノウハウ集



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