走り屋代表トヨタAE86カローラレビン&スプリンタートレノの魅力。中古車も元気

頭文字D。スポーツカー同士が峠での速さを競い合う、日本を代表する車漫画です。この漫画の影響で、どれほどのスポーツカーが峠を走行し、消えていったのでしょう。
公道での暴走行為は褒められることではありませんが、この漫画はあくまでフィクション。このご時世、頭文字Dの影響で走り屋を始めたなんて輩はほとんどいないと思います。しかし、頭文字Dの連載開始から20年以上たった現在でも、車好きを虜にしてしまう頭文字Dに登場する名車があります。
カローラレビンとスプリンタートレノ。通称AE86です。今回はAE86の魅力をガッツリ語らせていただきます。
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Contents
AE86の魅力
2017年現在、86と言ったらコイツです。
スバルが製造を担い、トヨタが販売しているスポーツクーペ。かっこいいですよね。
しかし、今回お話するのはこの86ではなく、コイツです。
頭文字Dの主人公、藤原拓海と共に数々の伝説を築き上げた相棒AE86。乗用車然としていますが、改めて見るとけっこうスパルタンですね。パンダカラーのボディが目に沁みます。
AE86はトヨタが1983年から1987年まで製造・販売を行っていたカローラ/スプリンターのスポーツモデル。AE86というのはあくまで型式であって、正式な名称はカローラレビン/スプリンタートレノといいます。
長方形のヘッドライトがカローラレビン、リトラクタブルヘッドライトがスプリンタートレノです。
軽量コンパクトなボディとほどほどのパワー、そして駆動方式がFRであることが特徴のスポーツカー。特にAE86ならではの目立った要素はありません。まさに大衆車のスポーツモデルといった感じです。
しかし、AE86の最大の魅力はスペックではありません。当時の若者、そして現在所有している人が虜になったのは、AE86独自のキャラクターが薄いゆえの扱いやすさでしょう。
搭載するエンジンは4A-GEU型。新開発のDOHC16バルブを採用したことで意外にもスポーツ志向、チューニングベースとして非常に高い評価を得ています。
また、AE86自体も非常に頑丈で壊れにくいことが特徴のひとつでもありました。安価で(今は決して安いとは言えませんが)軽量コンパクト、壊れにくくチューニングベースとして最適、スポーツ志向のエンジンとFR。そして、扱いやすい。
これと言った大きな特徴はないものの、一部の車好きを熱中させるには十分な資質があります。そして、頭文字Dの大ブレイクによる後押し。これらが重なりあったことで、一時は類を見ないほどのプレミア価格がつきました。現在は安定していますが、それでも高値であることに変わりありません。
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AE86を所有したい!現在の中古価格は?
現在でもAE86の所有を夢見ている人は多くいると思います。当時の頭文字Dブームを知っている人であればなおさらです。
しかし、AE86は販売終了してから既に30年が経過しています。旧車の域にはとっくに到達しているので、頭文字Dの影響がなくてもそれなりのプレミア価格はついていたことが予想されます。
現在のAE86の流通台数はカーセンサーとグーネット合わせると約190台。半分が重複しているとすれば、実際の流通台数はわずか90台前後です。想像よりも現存するAE86は多いみたいですが、まともに走行できる状態のモノは数えるほどでしょう。
AE86は年式が古いうえに過走行、スポーツ走行などの過酷な運転をされてきた車両ばかりです。いくらAE86が頑丈な車だとはいっても、耐えられるワケがありません。
さらに、流通しているほとんどのAE86は少なからず手が加えられています。極上の車両に出会える可能性はわずかですし、出会えても高値で購入できないかもしれません。
なぜなら、AE86は不動車レベルの現状渡し車両でも100万円前後。使い倒されたけどまだ動けそうなレベルの車両でも200万円前後です。フルノーマルのAE86の購入できる人は無類の頭文字DもしくはAE86好きか、よっぽどのお金持ちくらいでしょう。もっとも、それほどAE86が好きならすでに所有しているとは思いますが。
これからAE86を所有する方法として現実的なのは、150~200万円程度の車両をレストアベースとして購入すること。
車両価格のほかにもたくさんのお金がかかってしまいますが、我慢するしかありません。AE86を購入したいのなら、収入のほとんどを車につぎ込むことになると思います。
これからAE86の購入を検討している人は、車両探しと部品探し、修理代やメンテナンス代でイバラの道を歩むことになるでしょう。
もはや骨とう品。AE86オーナーの苦労
そんなAE86はもはや骨とう品とも呼べる代物です。そんなAE86を所有しているオーナーならではの悩みを紹介します。
維持費が高い
まず、維持費が高いということ。AE86は大排気量車ではありませんが、生産終了から既に30年が経過しています。これによって、自動車税などの税金は通常よりもはるかに高くなってしまいます。
2年に1度の車検時にはうん十万ものお金が飛んでいきますし、80年代の旧車ともなれば青空駐車なんてできません。盗難対策も兼ねた車庫に入れる必要があります。
走行距離を抑えるために、足代わりの軽自動車を購入する人も多いようです。
部品がない、あっても高騰している
既に生産終了から長い年月が経っているAE86は、故障しても部品を簡単に手に入れることができません。部品によっては運が良ければメーカーの在庫があったり、オークションに出品されていたりしますが、その価格は通常よりもはるかに高騰しています。
だからといって、部品の購入を見送ると次いつ手に入れられるかわからないので、AE86オーナーは泣く泣く価格が高騰した部品を購入するハメになってしまうのです。
気軽にスポーツ走行できない
AE86といえば、やっぱりドリフト。しかし、ジムカーナやラリー、サーキット走行もバリバリこなすAE86は、オーナーの趣味でさまざまなモータースポーツに参加しています。
AE86を購入したからにはやっぱりスポーツ走行を楽しみたいですよね。しかし、上記の維持費が高いこと、部品がないことが災いして、AE86オーナーは気軽にモータースポーツを楽しむことができないのです。
「スポーツ走行を楽しむだけの余裕がない・・・」
「もしクラッシュしてしまったら・・・」
これらが常に自身を悩ませます。
なんだかAE86を手放して別のスポーツカーを購入した方が良いような気もしますが、それらを我慢しても維持したいほどの強い魅力が、AE86にはあるのでしょうね。
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最後に
AE86が人々を惹き付ける理由が伝わりましたでしょうか。
現在は頭文字Dの作者、しげの秀一先生が頭文字Dの続編にあたるMFゴーストを連載しています。僕も毎週楽しみに読ませてもらっていますが、この漫画のヒットによって現行86にプレミア価格がつく時代が訪れるかもしれませんね。
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