ヨタハチとは、トヨタ自動車がかつて製造していた小型のスポーツカーです。販売期間は1965年~1969年。約50年前の旧車です。
ヨタハチとはファンから呼ばれている愛称で、正式名称はトヨタ・スポーツ800と言います。トヨタの”ヨタ”と”800”の8(ハチ)をとってヨタハチと呼ばれているわけですね。
ホンダのS600を代表とするSシリーズとは性能面においても、後世での評価の高さにおいてもライバル関係にあります。どちらも名車中の名車なんですけどね。
丸みを帯びたエクステリアは、カッコいいというよりは可愛い系に見えます。そんな可愛らしい見た目のヨタハチですが、レースでは当時高性能モデルであったS600と互角に渡り合いました。
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ヨタハチのスペックを見てみよう
トヨタ・スポーツ800という名前からわかる通り、排気量は800cc(正確には790cc)で、空冷水平対向2気筒OHVエンジンを搭載しています。
駆動方式はFRで、最大出力は45馬力。これはライバル車であったホンダ・S600の57馬力にはるかに劣る数値です。しかもホンダ・S600は600cc。排気量は200ccも上なのに、馬力で劣るとはスポーツカーとしては致命的。本当に互角の勝負をしていたのか疑問に思います。
ご安心ください。ヨタハチの武器はエンジンの性能ではなく、軽量コンパクトかつ空気抵抗の少ないボディ構造でした。車両重量はなんと580kg。
丸みを帯びたデザインも、可愛さを前面に押し出したわけではなくて、空気抵抗を限りなく少なくした結果でした。そのおかげもあり、非力ながら他社の高性能モデルとも互角以上に渡り合えたのです。
ヨタハチを現代の車と比較
上記でヨタハチの排気量や最大出力、車両重量などをお伝えしましたが、次はヨタハチを現代の車と比較してみたいと思います。何しろ約50年前の骨董品ですからね。
まずはボディサイズ。ヨタハチのボディサイズは全長3,580mm、全幅1,465mm、全高1,175mmです。
ヨタハチを見る限り、とっても小さな車に見えると思います。しかし、軽自動車は全長3,400mm以下と決められているので、意外にもヨタハチは軽自動車よりも大きいことがわかります。大きいとは言っても、20センチくらいなんですけど。
いわゆるコンパクトカーがだいたい4,000mm以下で、中でもトヨタ・パッソは3,650mmとヨタハチよりほんのちょっと大きいくらいです。全長は軽自動車以上、コンパクトカー未満ということですね。
次にヨタハチの全幅は1,465mm。軽自動車の全幅は1,480mm以下ですが、近年の軽自動車は居住性を重視しているため、ほぼ限界ぎりぎりに設計してあります。スズキ・ワゴンRやホンダ・Nボックスなども全幅1,475mmです。
ということで、ヨタハチの全幅は軽自動車より1センチ狭いことがわかりました。
最後は全高です。ヨタハチの全高は1,175mmで、軽自動車の全高は2,000mm以下。軽自動車は全高だけはそれなりに高いです。だから軽自動車は背が高い車が多いんですね。
全高に関しては軽自動車はあまり参考にならないので、現代のスポーツカーで比較してみましょう。
ヨタハチと同郷であるトヨタ・86。このスポーツカーの全高は1,285mmと、ヨタハチより11センチも高い。では、ヨタハチとライバル関係にあったSシリーズ。その流れを組む軽スポーツカー、ホンダ・S660なら? こちらも全高1,180mmとほんのちょっと届きません。
ヨタハチより低い現代の車はないのかと必死になって探していたところ、ありました。
ランボルギーニ・ウラカン。全幅1,165mm。
・・・ヨタハチの低さはもう十分でしょう。
ヨタハチより低い車は高級スーパーカーしかなくて、逆にわかりにくいという結果になりました。
ということで、ヨタハチのボディサイズがいかに小さいのか伝わったと思います。
ヨタハチの中古価格はいくら?
ヨタハチについて色々とお話ししてきましたが、中にはちょっぴり欲しくなった方もいるんじゃないかと思います。
約50年も昔の旧車で、販売台数も少なかったことからとんでもないプレミア価格がついているんじゃないかと思った方もいるでしょう。
もはや博物館で展示されるレベルですから、決して安くはないですよ。でも意外とこんなもんか、とも思うでしょう。
さて、本題に入ります。ヨタハチ改め、トヨタ・スポーツ800の中古価格は最低410万円~となっています。
これからレストアが必須なのか、それとも既にレストア済みなのかでお値段は大きく変わります。しかし、どう足掻いても届かない金額というわけではないので、本当に欲しい人はまずは販売店に電話をかけましょう。
以上、ヨタハチの素顔と中古価格についてのお話でした。
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