【最終更新日】2017/12/28

実用的中古スポーツ、マツダRX-8の評価。ロータリーの燃費は?

今回はマツダのスポーツカーの中でも地味な、RX-8の魅力を思う存分お話したいと思います。

RX-8には何度か乗ったことがあるのですが、本当に面白い車でした。余裕ができれば、いつか所有したいスポーツカーのひとつです。


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Contents

RX-8について

マツダのスポーツカーと言えば、ロードスターやRX-7が有名です。ロードスターはフルモデルチェンジを繰り返して販売が続けられていますが、RX-7は2002年の排ガス規制によってその歴史に幕を閉じました。

一度走り出すと体中から溢れ出す高揚感、ロータリーエンジンとシーケンシャルツインターボが生み出す爆発的な加速感、そして国産車最高峰の流麗なスタイリング。そんなRX-7の魅力に憑りつかれてしまった人は販売終了から15年が経過した現在でも多く、その人気は1ミリたりとも衰えていません。

その一方で、なにかと不遇な扱いを受けているスポーツカーがあります。RX-7の実質的な後継車種にあたるRX-8です。RX-8はRX-7が販売終了となって1年後の2003年から2012年まで、割と長い期間販売が行われていました。

 

ロータリーエンジンと過給機の組み合わせは鉄板ですが、RX-8は自然吸気のロータリーエンジン。RX-7のロータリーターボが生み出す底知れぬパワーの虜になっていた人も多く、RX-8にガッカリした人は多いはず。

たしかにRX-8はパワーだってないし、2ドアクーペでもありません。人それぞれ意見はありますが、RX-8のずんぐりむっくりとしたボディラインが嫌いな人も多いです。

しかし、そんなRX-8にだって魅力はあります。現在ではもはや神格化されているとも言えるRX-7に、負けず劣らずの楽しさがRX-8にはあるのです。

RX-8から感じた3つの魅力

私は残念ながらRX-8を所有したことがないので、たった数回のドライブだけではRX-8の魅力すべてを感じることができませんでした。しかし、たった数回、いや1回だけでも乗るとわかる、RX-8の魅力を3つ紹介します。

NAロータリーは速さではなく楽しさ

RX-8には13B-MSP型水冷直列2ローターエンジンを搭載しています。RX-7にも搭載されていた、ご存知ロータリーエンジンですね。もっとも、RX-7はこの13B型にツインターボチャージャーを組み合わせていましたが。

RX-8の13B-MSP型、通称RENESISはNA(自然吸気)エンジンです。過給機は搭載されていません。そのため、過去のロータリースポーツに乗ったことがある人はパワーのなさに落胆したことでしょう。

 

しかし、RX-8のRENESISの魅力は速さではありません。

RENESISのレッドゾーンは9,000回転から。ひとたびアクセルを踏み込めば、もたつくことなくスムーズに吹け上がり、すぐにレッドゾーンを知らせるアラームが鳴ることでしょう。

このときの高揚感はたまりませんよ。NAロータリー特有のフラットに吹け上がる感覚はなかなか味わえるモノではないし、上手な例えも見つかりません。

国産スポーツカー最高峰のコーナリングとブレーキ

国産最高峰のコーナリングマシンと言えば、RX-7を思い浮かべると思います。実はRX-7は全体のバランスが非常に優れているだけで、実際はコーナリングが特に得意なマシンというワケでもないのですが。

むしろ、コーナリングマシンという名はRX-8にこそふさわしいです。

また、ブレーキの性能が非常に高いことでもRX-8は有名ですね。100km/hからの制動距離に関しては国産車最上位。少なくとも2015年の段階では国産車No.1でした。

よく曲がりよく止まる。スポーツカーには必須となる要素ですが、それを高い水準で実現しているのがRX-8なのです。

4ドアクーペのボディとフリースタイルドア

4ドアクーペと呼ばれるボディタイプは欧州車に多いですが、RX-8も4ドアクーペです。しかも、ただの4ドアクーペではありません。

4ドアクーペは結局のところ、クーペみたいなボディラインを実現したセダンに過ぎません。多くの4ドアクーペは後席ドアハンドルもあるし、クーペのような特別感をそれほど実感することはできないのです。しかし、RX-8はフリースタイルドアと呼ばれる観音開きを採用しています。

ドアは4枚ありますが、ドアハンドルは2つしかありません。後席ドアを開けるには、まず前席ドアを開けたうえで、インナーに隠されているドアハンドルを操作する必要があります。

言葉で説明するとなんだかややこしいですが、端的に言えば、本当の意味での4ドアクーペ。2ドアクーペと比べると4人乗車も楽々で、家族持ちのお父さんにとってこれほどありがたいスポーツカーはなかなかありません。

 

RX-8のスペック(主要諸元)

全長×全幅×全高 4,470×1,770×1,340(mm)
車両重量 1,350(kg)
エンジン排気量 654×2(cc)
エンジン出力/トルク 235(ps)/22.0(kgm)
トランスミッション 6MT
JC08モード燃費 9.4(km/L)
価格 252~383(万円)

※価格以外の数値はすべてType RSのもの。

こちらはRX-8後期のスペックです。あくまで4人乗車を考慮した4ドアクーペなので、車両重量は重めです。そのため、最高出力/最大トルクの割に加速は鈍いと言われていますね。

654ccのローターを2つ搭載しているので、排気量は実質1.3Lです。税金はなぜかそれ以上に支払う必要がありますけどね。これには納得がいきません。トランスミッションは6MTを設定。グレードによっては5MTと6ATも設定されています。

RX-8の新車価格はなんと252万円から。これには驚きを隠せません。当時は最新のロータリースポーツが300万円準備すれば購入することができたんですよ。

残念ながら販売終了してしまっているRX-8の新車を購入することはできません。所有を検討するとなると、中古を選択するほかないです。

 

燃費については、ご存知の通りめちゃくちゃ悪いです。JC08モード燃費で9.4km/Lなので、実際はもっと悪いことがわかります。RX-8の実燃費を調査してみましたが、ジェントルな走りをして7km/L前後、過激な走りをすると5km/Lを下回る様子。

しかもハイオク。これは痛いですね。

ただし、高速道路巡行時は9~11km/Lまで伸びた人もそれなりにいる様子でした。あまりはりきってドライブすると、ガソリンメーターが見る見るうちに減っていくので、ほどほどに楽しみましょう。

RX-8の中古は早めの購入を

今回はRX-8の魅力をたくさん紹介しましたがいかがでしたか?

RX-8は4ドアクーペで中古価格も安い方なので、燃費を気にしなければ所有しやすいスポーツカーでもあります。数年前と比べ、中古車市場での流通台数はじわりじわりと減っているので、早めの購入を検討した方が良いと思いますよ。





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