マツダのラインナップからロータリースポーツが途絶えて早5年。世界中のスポーツカーファンは、ロータリースポーツの復活を待ちわびています。
2015年の東京モーターショーではロータリースポーツコンセプト、RX-VISIONが発表されました。極秘ではありますが、マツダ社内ではロータリースポーツの開発を密かに行っているのです・・・
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マツダの名車、RX-7の歴史
RX-7はサバンナクーペの後継車として開発がスタートしました。初代SA22C型の誕生は1978年。
はじめはプアマンズ・ポルシェなどと揶揄されながらも、3代に渡ってRX-7は熟成されていき、3代目FD3S型が発売された頃には、皮肉を言う人間なんていなくなっていました。その頃に、ロータリースポーツというブランドはしっかりと確立されたのだと思います。
その後、2002年の排ガス規制により惜しまれながらも生産終了。
初代SA22C型、2代目FC3S型、3代目FD3S型のどれもが、スポーツカーファンを虜にしてきた名車中の名車だと思っています。
各社がレシプロエンジンの研究を進めていくなか、マツダだけがレシプロエンジンとロータリーエンジンの研究を平行して進めてきました。生半可な意識では、確実に続けることができなかったであろうロータリーの研究と開発。
様々な苦難を乗り越え、RX-8の生産終了となる2012年まで、約50年もの間、マツダはたった1社でロータリーの灯を消さずに歩いてきたのです。
そんなロマンがある伝説のロータリースポーツ、RX-7。
2015年、ロータリーの灯がまた灯されようとしています。東京モーターショー2015で発表されたロータリースポーツコンセプト、RX-VISION。
この車は、もう一度ロータリースポーツを作りたいというマツダの夢です。
RX-VISIONは新型RX-7なの?
RX-VISIONは公開当時、世界中を沸かせました。誰もが、東京モーターショー2015のMVPだと答えるでしょう。
これだけ、市販化の声が多いコンセプトカーもなかなかないんじゃないかと思いますが、RX-VISIONが市販化するのかというと、答えはノーです。したがって、RX-VISIONは新型RX-7ではありません。
マツダはRX-VISONを制作するにあたって、とにかくかっこいいスポーツクーペを作ろうと考えました。その結果、過去に類を見ないほどのロングノーズ・ショートデッキ。そして、徹底的なロー&ワイド。
たしかに非常に美しく、クールなスポーツクーペであると感じます。
しかし、軽量コンパクトであるロータリーエンジンにロングノーズは必要ないのです。また、RX-7にしてはボディサイズが大きすぎるし、ホイールベースも長すぎます。
とは言っても、RX-VISIONには歴代RX-7の面影があることには間違いありません。RX-VISIONは新型RX-7ではありませんが、新型RX-7に大きくフィードバックされることにはなるでしょう。
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FD3S型とRX-VISIONから新型RX-7のスペックを予想
現在、マツダがロータリーエンジンの開発を続けているというのは紛れもない事実です。
しかし、それが新型RX-7のものなのかはわかりません。もし、それがRX-7のものであった場合、ある程度の情報は3代目FD3S型から予想することはできます。
まず、エンジンスペック。RX-7は初代SA22C型の時点で既に高性能スポーツカーでした。時代の流れとともにパワーは上昇していき、FD3S型では当時の規制値である280馬力を達成しています。
現在では規制が撤廃されているので、ノーマルの状態でも280馬力を超える数値を出すことが可能です。では新型RX-7はどれほどのパワーになるのでしょうか。
単純に考えれば、ほぼ確実に300馬力は超えるでしょう。
インターネット上では350馬力~450馬力程度という声が大きいですが、実際どうなるかはまだ不明です。
マツダ自体は、ポルシェ・ケイマンをRX-VISIONのベンチマークに設定しているらしく、ケイマンの最大出力が300~350馬力なのでこの辺に落ち着くと思われます。
また、ロータリーエンジンの弱点である排ガス規制や燃費の悪さをクリアするために、電動ターボだとか水素ロータリーだとか、はたまたレンジエクステンダーだとか騒がれていますが、どうなるんでしょうね。
こればかりはマツダ次第なのでわかりませんが、少なくとも全てを検討し、研究・開発を行っているのは事実です。そのうえで、新型RX-7に搭載するに値するシステムを導入するのではないかと思います。
そして次にボディサイズ。
初代SA22C型は
全長4,285mm×全幅1,675mm×全高1,260mm、ホイールベース2,420mm
2代目FC3S型は
全長4,335mm×全幅1,690mm×全高1,270mm、ホイールベース2,430mm
最後に3代目FD3S型が
全長4,285mm×全幅1,760mm×全高1,230mm、ホイールベース2,425mm
RX-VISIONはあまり参考にならないので、今回は除外します。ということで、意外にも大きさはそれほど変化していないことがわかりますが、おそらく新型RX-7ではボディサイズを拡張してくると思われます。
単純にパワーだけあり過ぎると、車両の特性がピーキーになりますよね。このご時世にそんな味付けをしてくるとは、とても考えられません。
なんとなく新型ロータリースポーツはGTカーっぽくなりそうな気はしているんですが、それは新型RX-7ではなくRX-9でやってくださいという話で。
そして、電動ターボなりレンジエクステンダーなりのシステムを搭載するのであれば、少なくとも全長は拡大しそうですね。全幅はモデルチェンジするごとに膨らんでいるので、とりあえず1,780~1,800mmと予想しておきましょう。
全高は間違いなく高くなりますね。FD3S型以下の全高というのはちょっと厳しいのではないかなと思います。せめて86よりはロー&ワイドで発売してほしいところです。
最後は車両重量。SA22C型が1,005kg、FC3S型が1,210kg、FD3Sが1,240~1,330kgです。
軽くなることはないとしても、FD3S型とほぼ同じくらいまでには絞ってほしいところ。ですが、ロータリーエンジンと何かしらを組み合わせたシステムを搭載するとすれば、それだけ重くなるので厳しいでしょうね。
1,300kg~1,400kg程度であればスポーツカーファンの皆さんは喜ぶことでしょう。
ちなみに最高出力が300馬力で、車重が1,300kgだと仮定すると、パワーウェイトレシオは4.33kg/psとなります。パワーウェイトレシオだけで見れば、国産車では先代NSXやフェアレディZ 34などより速いことになります。
この数値であれば、ケイマンとは良い勝負ですね。国産スーパーカーである日産・GT-R、ホンダ・NSX、レクサス・LC500に続く4番手にはなってほしいところです・・・。
最後に
ということで、今回は新型RX-7のスペックを歴代RX-7とRX-VISIONから考察しました。
マツダが新たなロータリースポーツを市場に送り込むには、スポーツカーファンからの熱い支持が必要です。マツダを応援して、50年続いたロータリーの灯を、もう一度灯しましょう!
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