【事故車の見分け方・前編】中古車を買う時のチェックポイントを知っていますか?

以前事故車を見分けるなんて素人には無理だから、安心出来るお店で買う事の方が大事だというようなことを書きましたが、今回これを訂正したいと思います。

実は、先頃いつもお世話になっているご近所の方から個人売買の相談を受けました。その時思ったのは、意外とこういう人(個人売買をされる方)は多いのではないかという事です。

もちろん田舎の方達ですから、全く知らない人からという事は少ないでしょうが、人間関係が密なだけに、個人売買は結構あるようです。その時に、心配はしていないけど、一応自分でも納得したいという想いから、私に白羽の矢を立てたようです。

何に納得したいのか聞くと、金額的ではなくて車の状態、特に事故の有無が一番気になるようで、走行の不安と言うより事故車に対する漠然とした気持ちの悪さのような物があって、それを払拭したいという想いが一番強いらしいのです。

これは私にとっては盲点でした。車屋を長くやっていると、事故の程度が走行にどう影響するのかという目で見てしまい、ユーザーの心の問題に疎くなってしまっていました。

そこで今回もう一度、事故車の見分け方というものを、初心者でもわかるようにわかりやすく段階を追って説明していこうと思い直しました。もちろん簡単とはいえませんが、なんとかやってみます。


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車を見る時の条件

実際に車を見る時には、幾つか条件があります。

  • 夜はダメ
  • 雨の日もダメ、出来たら曇りの日も止めよう
  • 必ず屋外で、日の光の下で見よう、ガレージの中はダメ
  • 懐中電灯(小さいやつ)を用意

以上4点の条件を必ず守って下さい。この4点は、初心者の方が車の塗装状態を見る時の必要条件です。事故を起こしているという事、そしてそれを修復したという事は、塗装をおこなったという事です。まずこの塗装をおこなったのかどうかを調べる事が第一歩になります。そのための条件なのです。

懐中電灯は、ドラマの中で医者が患者の瞳孔反射を見る時、ペンライトを取り出しますよね、あのサイズが便利です。エンジンルームやトランク内を見る時、明かりが少ないと、見えにくいですから。

事故跡の見つけ方第1段階

具体的な方法を解説していきます。

パネル交換と塗装修理の跡の見つけ方

まず少し離れて、ゆっくり車の周りを回りましょう。ここで見るポイントは、車の外観を覆っているパネルどうしの隙間の状態です。左右のフロントフェンダーとそれに隣接している各ドアやボンネットまたヘッドライトやグリルとの隙間を見て下さい。みんな一様ですか、片一方だけ広いとか、隙間に広いところと狭いところとかありませんか。納得できるまで何周でも回りましょう。

これは両フロントフェンダーやドアパネルの交換跡を見つけるための第一段階です。あとライト類やバンパー・グリル周りの隙間にも注意を払うように。ただ、これは絶対的な方法では無いということも覚えておいてください、だから異常なしと思っても安心しないでください。この後の塗装状態と合わせて判断していくことになります。

塗装修理の跡の見つけ方

もう一度回りましょう。今度見るところは、フロントガラス・リヤガラスのモールと左右のドアガラスの水切りモールです。よく観察してみてください、塗装の跡が残っていませんか、モールは車両にガラスを取り付けた後にはめ込む物です、塗料が付着するはずの無い物です。

どうして塗料が付着するのかと言いますと、塗装をする時、本来はそれらモール類を外したうえで作業を行えばいいのですが、手間と金額的なこともあって、通常マスキングで済ますことがほとんどなのです。そうすると、どうしてもそれらに塗料が付着することになります。すこし荒い塗装業者さんだと、ヘッドライトやテールライトだけでなくタイヤにも付着していることがあります。シャーロックホームズばりに細かいところを観察していきましょう。

次、ちょっと難しくなります。斜めからしゃがんで車の塗装状態を観ましょう。何を見るかと言いますと、車体の塗装表面を観察するためです。色自体の見分けがつかなくても、その表面というか肌面が新車時と違います。全塗装してあると判りにくいかもしれませんが、一部だけだと、元の塗装と比べる事が出来るので、あきらかに違いがわかります。再塗装した表面の反射はざらついたように見えるはずです。太陽の光を反射させてみるとわかりやすくなります。

すこし慣れが必要かもしれませんが、もし塗装修理された車があれば、一度でも見ておくと、よく判るようになるはずです。

事故跡の見つけ方第2段階

これから第2段階に移ります。第一段階で異常がないからと言って安心してはいけません。プロでないあなたは見落としているかもしれません。

ボンネットを開けて

第2段階は、ボンネット・ドア・リアゲート(トランク)すべて開けてチェックします、別に順番は決まっている訳では無いので好きな所から始めても構いませんが、まずボンネットを開ける事から始めましょう。

開けた時に、まず全体を不自然な所がないか見渡してください。抽象的かもしれませんが、後から手を加えた様子はないか印象でも構いません。印象は意外と判断する時の取っ掛かりになります。この後細かいところを見ていきます。

まずボンネットをヒンジに固定しているボルトを見て下さい、ボルトの角が削れていたりしませんか、また角の塗料が剥がれていませんか、もしそうなら、ボンネットを外したか、隙間調整のためボルトを外す必要があったということです。その時に、左右両フェンダーを留めているボルトも同じように見て下さい。

ここの異常は要注意です。新車製造時にはボルトでボンネットやフェンダーを固定した後でボルトごと塗装しますので、ボルトから塗装が剥がれるなんてことはありません。隠すためにまれにボルトを塗ってあることがありますが、これは注意してみれば、誰でもわかります。

ここで異常が見つかれば、さらに踏み込みます。事故が原因でボンネットやフェンダーを取り外したのか、それとも単にボンネットに凹みが出来て板金をするために取り外したのかを判断するためです。

クロスメンバーチェック

車の正面に立ってください。目の前にラジエターグリルがあります。そのグリルが固定されているパネルをコアサポートと言いますが、多くの事故ではこのフロント部分、つまりコアサポートの損傷がよく見られます。損傷の大きさによって、この部分を交換するか、板金で済ませるか、の分かれ道になります。そしてその下に方に横一文字に鉄骨が通っています、これがクロスメンバーと呼ばれるフレームになります。ここは大事で、先のコアサポートの交換はダメですが板金したぐらいでは事故車にはなりません、でもこのクロスメンバーを板金したりするとその時点で事故車となります。つまりこのクロスメンバーはそれだけ重要な箇所なのです。

クロスメンバーやコアサポート交換となるとこの部分はフレームに溶接により固定されているものですから、取り替える時も溶接することになります。そうなると製造時のロボットが行うような、きれいなスポット溶接は出来ません。どうしても粗い溶接跡が残ります、ここは少し見難いので懐中電灯の出番となります。エンジンルーム側から、下の方まで照らしながら溶接跡を見て下さい。あきらかに人の手による溶接があれば、その時点で事故車と判別できます。

交換するほどひどくない場合は板金塗装となりますが、これも懐中電灯で照らせば、そこだけ異常にきれいだったりするので、判別しやすいといえます。

コアサポートの板金塗装は、事故車扱いはないかと思います。しかし私としては、この時点で売買の中止をお勧めします。例え走行に問題が無かったとしても、この車の再販価値は相当低くなる可能性があります。それだけの値段にしてくれれば、乗り潰しの車として考える余地がありますが、それでも溶接してある物なら考えるまでも無く、商談を白紙化するべきです。

まだドアとリアゲート(トランク)部分が残っていますが、長くなりましたので、後は後編に続けていきたいと思います。ぜひご覧になって下さい。

【事故車の見分け方・後編】中古車を買う時のチェックポイントを知っていますか?

【特集】損しない中古車選び!初めてでも分かるノウハウ集



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