【最終更新日】2018/04/24

中古車情報の信憑性。中古車雑誌やネット情報とどう付き合っていくべきか?

  • 2018/4/25
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中古車が欲しい、そしてその行動を実際に起こそうという時、まず何をするのでしょうか。色々な事が考えられますが、先ずは自分の欲しい車の情報を得ようと、ネット情報や中古車雑誌などを利用される方が多いと思うのですが、

でも具体的にその情報とは何でしょうか、多分値段、つまり相場でしょうか。その次に気に入った車があったら問い合わせてみて、時間があれば見に行くというところでしょうか。今回はそういった話ではなく、中古車屋さん、それも中小の中古車屋さんは雑誌やネット情報をどう見ているかという話です。それを通じて、中古車雑誌・ネット情報と、どう向き合っていけばいいのか考えようという話です。


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Contents

中古車屋が雑誌やネットに情報を乗せる目的は

これについては、希望と現実があります。中古車屋が希望する目的とは、情報に接したユーザーが車を見に来てくれる、そして買ってくれて売り上げが上がる事、これ以外にはないと言っても過言ではありません。

しかし現実においてそんなこと稀です。それは毎月の決算をしていた時、固定費の広告宣伝費料を見てふと思ったのです。この費用どのくらいの効果があるのだろうか?毎月各雑誌に何ページにも渡って乗せていて、費用も結構な値段です。突然知りたくなったのです。今まで当たり前のように乗せていて、その費用対効果を考えてこなかったことに気付きました。

それを確かめる方法は一つしかありません。広告宣伝をすべて止めて、以前との比較を行う事です。そこで社内に提案したのですが思わぬ抵抗にあったのです。売り上げが落ちる、信用力が無くなる、こんなところが大きな理由でした。意外なほど強い抵抗に正直驚いたものです。ただこれについての反論は、簡単でした。具体的にどのくらい売り上げが落ちるのか、また信用力とはどの程度売り上げに貢献しているのかという問いには、彼らは答えられなかったのです。私にだってわからず、そもそもそれを調べるための目的なのですから。

ただその時わかったのは、広告を出すということは、彼らのプライドに関係しているということでした。自分たちの店は、ちゃんと広告を出せる店なのだ、他所の店には負けてはいない。

誰かにどこの店で働いているのと聞かれた時、ほらあそこだよ、広告にもよく出ているところと言いたい。

しかし私から言わせてもらえば、それは全くもって彼らの問題です。そんなよく分からないプライドめいたものに費用を充てることは出来ません。それなら福利厚生の費用をもっと増やす方が納得いきます。結果、強引にすべての広告を取りやめたのですが、そのかわり店の前に買取りや検査などの営業内容を書いた看板をすこし充実させました。

それから1年、予想どおり変化は何一つなかったのです。売り上げ減少も、信用力というよく分からない物による影響も認められません。

結局ユーザーは雑誌で見た中古車を買うという訳ではないということです。なぜ買わないか、幾つか考えられます。行ったけど目当ての中古車が無かった、その中古車を基準にしてもう少し見て歩きたいなどでしょうか。

雑誌に掲載されている中古車は幽霊か

大体雑誌やネットに掲載されている中古車は、どのくらい実際に展示されているかというと。お店によって違いはあるのですが、4分の3は無いと思います。取材、編集して、校正、印刷、配送と本屋さんに並ぶまで数々の工程があり、一ヶ月ほどかかります。中古車の展示在庫は2ヶ月で1回転するのが理想です。まあ理想どおりにはなかなかいかないのが現実ですが。

今入ってきた車を写真にとっても、実際に雑誌で目にするには一ヶ月後になります。うまくいけばその時点で半分は売れているはずです。取材直後に入ってきたものについては、次の取材までは運良く残っていても、雑誌で目にする頃には、すでに2ヶ月が過ぎており益々存在している可能性は少なくなります。

また運良く残っている物は、売れ残りの可能性があります。値段が高かったのか、物自体に売れにくいような何か問題があった可能性も考えられます。これらは一概に言えません、もちろんたまたまという事もあります。

隔週雑誌というものもあり、その場合もう少し情報としては新しくなるように思われますが、これとて実際その情報が真実かどうかはわかりません。不動産屋さんの表に貼られている日に焼けたチラシのように、客寄せ目的も考えられます。まあ意図的なことは流石に無いと思いますが、次に書くように結果的にそうなってしまうこともあるのは事実です。

ホームページ上の情報の信頼性は

次にネット上の情報ですが、理屈的にはタイムラグはありません。でもここにも問題点はあるのです。

それは誰がその情報をアップするのかという事で、中小のお店では、担当はそのお店の店長さんが責任者となっている例が多いのですが、当然ながらネットに詳しい人間など稀です。その為専門業者に頼むのですが、その場合アップをする車の情報リストを作って渡さなければならず、自分でアップできる方も一々画像を用意してパソコンに向かうのも大変で、日々の仕事の合間に行わなければなりません。慣れない仕事をするのは大変です。

なによりモチベーションの問題があります。もともと目の前の中古車を売る事には一生懸命になれるのですが、直接販売に直結している姿を見る事のできない仕事に関しては、どうしてもモチベーションが上がりません。その為どうしてもいい加減というか、ついつい溜まっていきがちになり、古い物も結構そのままになっていたりします。

でも雑誌に比べればまだ正確さでは上ですが、お店の格差が大きな媒体です。もっともキチンとしているからと言って、信頼できるお店という訳ではありません。それはまた別です。

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中古車情報の利用の仕方

中古車情報の利用の仕方としては、その情報の中から一台の中古車を選ぶというより、各お店の品揃えの特徴だけを見て、その店がどの様な分類に属するか大雑把に掴むことが大事です。

あと大事なのは、そのお店の特徴をどうアピールしているかです。在庫数の多さ、保証期間の長さ、引渡し前の整備項目の詳しさ、ローン金利の安さ、などなどそのお店の方向性がどういう物かを見ていただきたいのです。あるかどうかわからない在庫車を当てにするより、よっぽど大事です。

それも具体的に説明されているか、ただ親切さをモットーにとか、親しみやすいスタッフとかはどうでもいいです。むしろそれしか書く物が無いというお店だという事です。決して悪いという訳ではありませんが、少なくとも雑誌に載せる様なアピールとも思えません。

そういう個々のお店のアピールで、お店を選ぶというのも、賢い選択と言えます。

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まとめ

  • 掲載されている個々の在庫車の有無に一喜一憂しない。
  • お店の特徴を掴んで、どのジャンルに当てはまるか確認しよう
  • 在庫車だけでなく、そのお店が何をアピールしているかに注意を向けよう

以上が、中古車情報に接した時の大事な心構えです。

でも思うのですが、こんなことユーザーは無自覚的にでも知っているのではないか、無意識的にでもちゃんと正解の道を選んでいるのではないかと思うのです。そうでないと、広告掲載を取りやめた時その影響はすぐ現れるはずです。そのことを知らないのはむしろ雑誌等に掲載している中古車屋自身ではないかという疑惑が拭えません。

【特集】損しない中古車選び!初めてでも分かるノウハウ集



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