【最終更新日】2017/10/07

中古車を買う時、どこまでの保証が必要か?内容を考えてみる

  • 2017/10/7
  • 中古車を買う時、どこまでの保証が必要か?内容を考えてみる はコメントを受け付けていません

中古車を買われる時、心配な事の一つに保証の問題があります。買ってすぐ故障されたのではたまったもんではありませんし、思わぬ出費が発生することなど許されません。とはいえ、そこは中古車、新車でも問題がある場合もあるのですから、やはり心配なので、多くのお店が保証を付けています。

今回は、ある意味一番重要かもしれない中古車の保証についてです。


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Contents

保証の種類や内容

中古車の保証には三種類あります。年式の新しいものに適用される新車保証、お店自体が付けている販売店保証、それと外部保証というべき保証会社が付けている保証の三つです。

新車保証は置いといて、お店が付けている販売店保証、これについてはさまざまです。それはそうです、年式の古い格安車をメインに販売するか、ある程度新しい車にするかによっても、保証の範囲も長さも違うでしょう。一概に保証内容を比べる事は困難です。あとは購入される車と販売店保証を見比べて、この車でこの保証は十分かを判断するしかありません。

その判断が出来るのが外部保証というものです。気に入った車があるけど、少し年式が古くて心配、少しお金を出しても充実した保証が欲しい。そういう方に特に嬉しい保証です。この外部保証を中心に考えていきます。

中古車店にとって保証とは

中古車店にとっての保証とは、経費です。つまり縮小させたい対象です。ユーザーにとってはお腹立ちでしょうが、あえて言えば利益を食い荒らすものです。でも、どうしても縁を切ることができなく、うまく付き合っていくしかない物でもあります。

それでも、昔の様に故障の多い中古車はなくなりました。わたしがこの業界に入った時は、10台販売すれば、半分の5台は何らかの形で修理依頼に持ち込まれるという状態だったのです。いまでは考えられない事ですが、当時の車がいかに故障が多かったということです。

そのため、あらかじめ経費として車両代に上乗せする必要があり、粗利も、今では小型車クラスで15万円前後でしょうが、当時は20万円は必要でした。そして後は故障しないよう願うばかりだったのです。

その後、車の性能が良くなるに従い、粗利が少なくなっていきました。その理由の一つに、この保証に費やす金額が少なくなったことが挙げられます。

ところが現在、車の品質があがって故障する車が少なくなったのは良い事ですが、また別の困ったことが起こるようになりました。

中古車保証の最近

車の品質が良くなり故障も少なくなりましたが、別の問題が発生してきました。車の構造が複雑化してきて、一旦故障が起きると修理費用が高くつくようになったのです。今までは、ある程度保証にかかる費用が予想できたのですが、保証を使わない車が増えると同時に、保証を使う時は高額の修理費が必要になるということが起きてきたのです。

だからと言って、昔のように粗利を増やして対応する訳にもいきません。それにその様な車はそんなにある訳ではありませんし、運の悪い車に合わせて全体の売値を上げる事も出来ません。だったら、そういう車が出たら、運が悪かったと諦めて損益を出せば良いだけなのですが、それが出来ないのが商売人というものです。目の前の損が大きければ大きいほど、諦めきれないのが彼らの習性です。

そこで考えたのが、たまにしか起きず、起きた時高く付くのなら、それは保険に入る時の条件と同じではないか。事故を起こしたら、怪我をしたら、みんな保険に入る時の条件です。この保証も保険化して対応しよう、そう考えた人がいます。以前もそう考えた人もいたのですが、実際に大きく展開したのは車両販売が主な会社ではありません。展開の仕方が、今までの車屋さんだったら出てこないだろうというものです。そういう意味でも、色んな他業種の人達との交流は大切なものです。これからも車屋さん出身ではない方がどんどん参入してこられるでしょう。

その保証の大手というものが、カーセンサー保証goo保証です。実際この二社は中古車情報誌出身です。どちらを選ばれても優劣は付けがたく、どちらを勧めるということは出来ません。どのような物か見ていただきます。カーセンサー保証の例です。

 

排 気 量 経過年数 走行距離 半年 1年 2年 3年
2,000
CC
以下
5年
経過未満
(0~59ヶ月)
~ 30,000km 12,960 23,760 29,160 36,720
~ 50,000km 12,960 23,760 29,160 36,720
~ 70,000km 12,960 25,920 34,560 42,120
~ 100,000km 14,040 29,160 38,880 48,600
~ 130,000km 17,280 45,360 55,080 64,800

 

これは2,000cc以下の一部を取り出したものですが、これを見てみると、一目で仕組みがよく解ると思います。保証範囲も幅広く、自己責任に因するもの以外は、ほぼすべてがあてはまります。仕組みとしてとっても良く出来たものです。これほど緻密に作成するためには多大な時間と労力を費やされたことでしょう。欲を言えば、もうチョットだけ細かく分けて頂けたら、申し分ないのですが、これからでしょうね。

この様な保証は、今までの中古車屋さん自身が設けている保証と区別して、外部保証とでもいうべきもので、わたしとしては、正直かなり期待をしているのです。あとユーザーにとって助かるのは、修理をするため必ずしも故障車を販売店に持ち込む必要がないという事です。販売店に連絡のうえ、お近くの修理工場に持ち込めばよいということで、これは販売店から少し離れたユーザーにも、受け入れやすいものでしょう。ドライブ途中の不意のトラブルにも安心できます。非常に合理的だと思うのですが、でも、これはこれで問題点があります。

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外部保証の問題点

外部保証の問題点と書きましたが、この保証自体に問題点があるという事ではありません。これが一般化するためには、ハードルが高いだろうなという事が想像できるのです。

全国には大小星の数ほど中古車屋さんがあるのですが、それぞれ一国一城の主でもあるのです。それぞれ、自社の利益をあげることに努力をしています。この保証制度に加入する時の費用や規則に則った鑑定が必要で、勝手に保証車にすることも出来ません。保証車になったらなったで、その後の事務処理も結構面倒です。

でもこれは避けて通れないことで、誰でも生命保険に入れないように、どんな車でもこの保証を付けるという訳にはいきません。そのため、この保証制度に加入することが得か損かを経営者が考えた時、非常に微妙なのです。というよりある程度のお店の規模がないと、意味がないどころか、赤字になります。

それに、数々の中古車屋さんがみんな正直とは限らないのです。いくら正直でも、赤字になれば、大なり小なり人間変わります。廃業すればいいものを、その時期を逸した会社は何をするか解りません。この保証制度を悪用して利益を得ようとするお店が現れても不思議ではなく、現によくある話だと聞きました。

悪貨は良貨を駆逐すると言われますが、この様な事が起これば、この保証制度の存続に関わります。ユーザーにとっても、なんとか広まって欲しいのですが。

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ユーザー側のメリット

実際この外部保証が付いた車を探す場合、ネットで保証取扱店を検索するのが一番ですが、その時もお目当ての車にその保証が付いているとは限りません、わたしが見に行ったところも、隅っこに5台しか目当ての保証付きと書かれたものはありませんでした。これはお店によっても違うでしょうが、とにかく印象としてはまだまだ満足出来るような体制にはなっていないような感じでした。でも何度も言いますが、これはこの外部保険の問題ではなく、取扱店の問題です。

それでも、わたしがこの外部保証に期待している理由は、ユーザーにとって中古車選びの負担がかなり軽減されるということです。考えてみてください、この保証の付いた車を買うということは、お店の良し悪しは考える必要がなくなるのです。ユーザーは心置きなく中古車を選ぶことに集中できます。それはある意味革命的だと思うのですが、いかかでしょうか。

【特集】損しない中古車選び!初めてでも分かるノウハウ集



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