【最終更新日】2018/03/03

5代目新型スズキアルトワークスの評価。MT価格も安いし最高

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最近スズキの新型アルトワークスがたまりません。

2015年12月24日のクリスマスイブ。スズキから素敵な車がクリスマスプレゼントとして贈られました。それが新型アルトワークスです。

小粋でたまらないエクステリアと本気の走りを魅せる孤高の存在は、全国の自動車ファンを熱くさせました。今回はそんなスズキのカッ飛び軽アルトワークスを評価、ぐいぐい迫ります。


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安くて楽しく人も荷物も運べる車の原点のような車、それがアルトワークス

スズキさんはとんでもない魅力たっぷり面白カーを出してくれました。過去スズキによって「ワークス」という名を掲げられた車達はみんな楽しいホットハッチでした。今回のアルトワークスは初代から数えて5代目になるのですが、4代目が生産終了してから約15年ぶりに登場したのが新型アルトワークスです。※因みに普通のアルト自体は8代目になります。

4代目アルトワークス以降、アルトの派生モデルとしてのワークスはしばらく消えることになります。これは環境問題や燃費重視の世論に配慮したもので時代の流れですね。それがここに来てホンダのS660やダイハツコペン、トヨタ86、それにマツダロードスターなど2015年はスポーツカーラッシュが一気に開花!それに触発されて勢いで登場した新型アルトワークスなのでした。(笑)

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私がスズキ好きなのは常にお客さんを大切にするメーカーだからです。日常生活での車の使い勝手や燃費の追求はもちろんですが、クルマ好き自動車ファンたちの事も決して忘れないで声をちゃんと拾い上げてくれます。

何を隠そうこの新型アルトワークスだって当初は計画されてなかったんですが、一足早くリリースされたターボモデルのアルトRSに対して「ワークスは作らないのか?」「ターボならワークス出してくれ!」という熱い要望がスズキに殺到し、その期待に答えて急遽開発がスタート、クリスマスに合わせて短期間で電撃デビューを飾ったという素敵カーです。

東京モーターショーが10月でユーザーの意見を集めそれから2ヶ月後にデビューですからいかに大変だったかが分かると思います。

いいですよね、こういう姿勢。そもそも2015年のスポーツカーラッシュだってアルトRSを皮切りにして始まったものなんです。だから私はスズキを応援し続けたいと思います。

 

しかしアルトワークスという車、モテないでしょうね~(笑)。昔から軽スポーツ、特にジムカーナで速そうなボーイズレーサーたちはマニアックで変態臭を嗅ぐわせ、悪く言えばガキっぽいですから女性とは無縁の世界です。だからこそ女性禁止のスパルタンな世界観とも言えますが、この過激な車で彼女とDriveなんて妄想は止めたほうが良いでしょう。

私は女性も好きですしアルトワークスも好きですが、もし自分が女なら間違ってもアルトワークスの助手席には乗りたくありません。狭いうるさい乗り心地悪いとなんのメリットも無いですからね。(笑)

ただアルトワークスは人も4人乗れて荷物もOKなんで家族でもしっかり乗れます。ここが同じようなピーキーな車のS660と違う点ですね。S660は2名乗車なのは仕方ないのですがもう少し荷物置き欲しかったです。先代ビートよりも積めないとは…。

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ベースのアルトの素性の良さが全ての魅力

元々ベースのアルトは普通乗用車と競い合おうなんて考えてません。あくまで軽は軽。軽にしかできないことをやろう。これが潔くて好きです。例えばダイハツ・ムーブなんかはもはやコンパクトカー並の快適性を持っていますがやっぱり軽は軽で限界があるんです。

アルトは軽自動車としてまず徹底的に軽量化されました。プラットフォームから鍛え直しボクシーなフォルムを手に入れ全てを刷新させた結果、なんと初代アルト並の車重650kgという超軽量車に仕上がり全性能が向上、当然燃費も跳ね上がり37㎞/L。アルトエコよりも良くなってしまったためにアルトエコは消えてしまいました。(笑)この開発魂、凄いですねぇ。

乗用車を見ていたらこんなコンセプトにはなりません。新型アルトは初代アルトのようなシンプルさを極め、買い求めやすい価格になりました。まさに原点回帰です。

 

新型アルトの開発コンセプトは「柴犬」と「白飯」だそうで。いつも普通に側にいる愛される存在という意味だそうです。とても良く再現出来ていると思います。

アクアやプリウスなどのハイブリッドカーを買わなくても燃費良くエコになる。そもそも本当にエコを考えたら工場生産時に発生する莫大なエネルギーやCO2を少なくできる軽自動車は真のエコカーと言えるでしょうね。そこまで考えてるユーザーなんてほぼいないと思いますが。

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アルトワークスの価格は?

新型アルトワークスは5MTと5SMTが用意され、FFモデルは150万9840円、4WDモデルは161万7840円です。スポーツカーとして非常に安価で助かりますね!

RSより20万ほど高いです。RSと装備を比べてみてカヤバ製ショックは一緒、大きな違いはレカロシートとMT、ホイールぐらいですがレカロシートは一脚10万ほどするので十分お得でしょうね。

 

新型5代目アルトワークスのデザインは?

当初この車が登場した時私はあまり興味がありませんでした。なぜならエクステリアが強烈だと感じたからです。もうなんなのこのメガネ?うわーという感じです。(笑)まるでつい最近巷を賑わせたベ○キーがメガネ掛けてるCMそのままのインパクトの強さです。

そうですよ、アルトだって冒険したいわけです。いつまでも優等生イメージじゃ息が詰まるってもんです!世間の押し付けイメージではなく本来の自由な姿がやっと降りてきたんじゃないでしょうか。

それを証拠に月日が経つとあら不思議。このデザインがたまらなくいとおしくなってきたのです。(笑)あの強烈なヘッドライトもよく見ると個性的で素敵です。それとよく見ると1987年2月に登場した初代アルトワークスのような左右非対称フロントグリルデザインです。ここにスズキの原点回帰ポリシーを感じることができます。

初代アルトワークス

この初代アルトワークスこそ、初の国内64馬力規制の立役者なんです。それまでの各メーカーが繰り広げたパワーウォーズの上限が40馬力少々だったのにいきなりぶち込まれた64ps。あまりの高性能に排気量アップに関係なくメーカーにより自主規制馬力が導入されたのでした。

因みに私は10年以上前に2代目アルトワークスの少しマイルドな味付けターボモデル「アルトターボie」に乗っていました。ワークスに比べてパワステなどを装備した穏健派のieと言えども当時の1.5リッターカーなんてあっという間に置いていけるほどのチョロQのようなダッシュ力、俊敏さを持ってました。※ただし優位だったのは80㎞までですが。

だから少しアクセルを吹かして全開走行すると室内の荷物がグチャグチャになるほどでした。今の車と比較しても昔の軽自動車は過激だったと思います。

 

 

スズキという消費者に寄り添う実用車メーカーの威信をかけた「ものとしての美しさ」をアルトは開発陣から授けられました。

ちょっと新型アルトワークスのデザインをおさらいしてみましょう。

suzuki-altoworks-front

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suzuki-altoworks-side

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suzuki-altoworks-rear

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私は新型アルトワークスのフロントビュー、サイドビュー、リアビュー全て最高だと思っています。こんなフォルムの車を待っていた!という感じです。塊感がたまりません!最近のスズキ車はハスラーも含め魅力たっぷりです。マツダの「魂動」じゃないですが、スズキは「塊感」(カイカン)デザインとして売り出したらいいです。(笑)

アルトをデザインしたチーフデザイナーの内山一史さんは普段ジムニーに乗っているそうで。私はジムニーのデザイン大好きなんでちょっと嬉しいです。

インパネもホントシンプルで殺風景ですが、アルトワークスですからね。それがたまりません!

 

新型アルトワークスのカラーは?

新型アルトワークスには4種類のカラーが用意されます。

・スチールシルバーメタリック

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・ピュアレッド

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・ブルーイッシュブラックパール3

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・ホワイトパール

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うーん、やっぱり私はスチームシルバーメタリックが一番好きですね。でもどの色も魅力的で迷います。特にブラックは町中で見ると本当に真っ黒でフロントライトのメッキリングがキリッとしてるのでギョッとしますよ。存在感最高です。

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新型アルトワークスのMT含めたキャラクターに対して私が思うこと

新型アルトワークスのMTミッションはとても高評価です。クロスレシオ化されているので町中でもアップテンポなシフト操作を楽しむことができるでしょう。ターボモデルのRSと比較して少々忙しいという意見もあるようですが、慣れの範囲だと思います。

ただ個人的にはRSに付いているヒルホールドコントロールシステムという坂道発進時に一定時間後退しない機能を付けて欲しかったです。本気走行の時は全く必要ありませんが、峠やサーキットの帰りに渋滞にハマっても疲れ果てた体にとても優しい機能で思い切り楽できます。

最近の新型ロードスターやS660などのMT車には似たような機能が標準装備されているようですが、私が初めてこの機能に出会ったのは今から10年以上も前に自動車雑誌の取材で初めて2代目フィアットプントに乗った時でした。

Fiat-Punto

それまではカメラ撮影で群馬県赤○山の峠道でスズキ・スイフトスポーツをスポーツ走行させていたのですが、その後に乗ったプントはとても低速トルクが豊かで坂道発進サポートが付いていて帰りの国道の渋滞が本当に楽でした。

フランスなんかはとても坂が多いと聞きます。だったらATだろ!とはならなくて、小さなエンジンを思い切り回して坂道を登るにはMTじゃないとダメなんだそうで。上手く言えませんが、欧州のコンパクトカーのモーターライフは日常全てがシンプルで原点で本流なんだなと思いました。日本のひたすら楽を求めるAT志向とはえらい違いです。(笑)

 

そんな背景から生まれたプントに乗った後、改めてスイフトスポーツに乗ると日本人としての自分の視野の狭さを感じたも確かです。

私は最初ただの欧州のコンパクトカーに全く期待してなかったのですが、日本と違いMTが当たり前のヨーロッパのコンパクトカーは本当に良く出来ているんだなと思ったものです。あちらはMTがスポーツ走行のためではなく、あくまで生活のためですからとても自然でした。そしてそれが小粋でスポーティーだったのが面白かったのです。

スイスポのヒャンヒャン回る高レスポンスエンジンと違いプントは普通のエンジンでもちろん全く速くはないのですが、帰り道私は何故だか面白いプントから降りなかったことは言うまでもありません。アルトワークスに求めることではありませんし邪道かも知れませんが、新型アルトワークスはMTを普通に楽しむという要素も残せればアルトワークス信者層だけでなく今の若いクルマ好き層の心も掴めたんじゃないかな?と思いました。

 

正直アルトワークスはそんなに売れないでしょう。でも私は車の面白さを追求したスズキの開発陣に拍手を送りたいと思います。今の日本で欧州のコンパクトカーのように小粋でポップで刺激的な実用車を作れる国内車メーカーは恐らくスズキだけでしょうから。

アルトワークスのような男の冒険心、憧れを満たす素晴らしいプロダクトを見ると私の要求も本質的なものになってしまうのでついつい辛口になってしまいました。でもそれだけアルトワークスに思いを寄せ期待している証でもあります。

アルトワークス含めスズキアルトは日本の未来を担っていると思います。今スズキの軽自動車の技術は東南アジア諸国やインドでほぼ主権を握りつつあります。スズキさんには元々日本人がDNAの奥深くに持つシンプルさ、侘び寂び情緒、素朴感といったダイヤの原石のようなものを再確認してもらいつつ、軽自動車という形で日本の魅力を知る世界各国に発信していってもらいたいです。

我々クルマ好きはアルトワークスのような面白グルマを買ってスズキさんを後押ししましょう!(笑)※私はスズキの回し者ではございません。





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