今回はスズキのアルトの中古車購入における注意点です。
昔からずっと存在し、非常に地味な車でパッとしないイメージがありますが、この車はそこを狙って作られています。長く履けるスニーカーというか下駄か草履かはたまた靴下のような生活密着型の車ですから、一旦乗り始めるとなかなか手放さなくなるものです。
そんな、ザ・実用車アルトの特徴を述べていきます。
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アルトへの想い
アルトについて私が想うのは、3ドアハッチバックの朱色の車体と、バイクの様な2サイクルエンジンの音に負荷を掛けた時のオイルが燃える白い煙です。47万円で発売された時は、当時でも安さに驚いたものです。
今は、もう全く当時の面影は無くなりましたが、アルトと聞くとどうしても、あのチープな鉄板むき出しの内装を思い出してしまいます。4ナンバー軽自動車バンとして、とにかく安いを体現した車でした。まあ乗りたいとは思いませんでしたが、何か新しいものが出てきたと、期待させるものがありました。実際このハッチバックスタイルは、この後の軽自動のスタンダードスタイルになっていったのですから。
アルトの様な中古車を狙う時には
これは別にアルトに限ったことではありませんが、このタイプの車には汎用性があります。つまり何かに特化した車ではではなく、一人で乗られても、2人でも、急に増えても何とか対応出来ますし、ちょっとした荷物なら楽に積む事が出来ます。自転車を積むとなると、大変かもしれませんが、そんな機会はめったにありませんし、たぶん通常はお独りの時が多い、というより殆どそうではないでしょうか。
軽のなかでも、最近人気の有る背の高いハイトワゴンと呼ばれている物がありますが、これには特殊性があります。コマーシャルを見ていただくとわかりますが、小さな子供を連れた家族連れや、夏のレジャーを楽しむカップルのシーンをよく見ますが、楽しそう幸せそうで、ある意味理想の生活ですね。
でもよく考えるとわかるのですが、このシーン年間に何回見られるでしょうか、レジャーシーンなどは特にです。それ以上になると「お前!仕事何やってるんだ?」と突っ込みたくなりますし。毎朝小さな子供の幼稚園の送り迎え用と言っても、何年続くのでしょうか、小学校に行くようになると、送り迎えの機会はなくなり、その特徴を生かした用途は極端に少なくなります。はっきり言いますと、無駄な空間を背負って走ることになります。
そうなると、やはりアルトの様な車の方が取り回しは楽になります。反対にハイトワゴンへの思い入れが強かった分、それが無くなった時はむしろ邪魔とまでは言いませんが、面倒くさいと感じるのかもしれません。
そのためか、アルトの様な汎用性の高い車は、長く乗られる方が多いのです。10年近く乗られる方も少なくなく、また実用目的の要素が強いため、走行距離の多い車も結構あります。もしあなたがアルトの購入を考えているのなら、そういう汎用性のある実用的な面に注目されての事ではないですか、それなら一番に気を付ける事は、走行距離です。年式問題も重要ですが、2年落ちで2万㎞と3年落ちで1万㎞なら、3年落ちで1万㎞を選ぶべきです。
実用的に乗られるのなら、まずは長く安心して乗ることが一番重要なので、できたらスーパーチャージャー付きモデルなどは止めておきましょう。余分なものがあれば、故障の確率も増え、故障修理費も結構高く付きます。それに一番大事な値段も高くなります。またエアロパーツ付などはもってのほかです。飾れば飾るほど飽きが来ます。私だけかもしれませんが、一旦飽きが来るとなかなか戻れません。どうしても乗り換えたくなってしまい、その必要も特にないのに、無駄な出費が必要になるような羽目になります。
アルトの特徴を考慮して
スズキは、過剰ともいえる軽自動車の燃費競争のトップともいえる地位にいますが、新しいアルトにも様々な工夫がされています。その最たるものが、エネチャージと呼ばれるアルトのハイブリッド化です。といってもプリウスの様なものではなく、私が勝手に簡易ハイブリッドと呼んでいる物です。
エンジンに負荷が掛かるのはもちろん車を動かす時です。でもそれだけではないのです、その他にもエアコンのコンプレッサーを動かす時や、オルタネーターと呼ばれる発電機を動かす時などがあります。
特に発電機はエンジンをかけると、止まるまで常にエンジンに負荷をかけ続けています。そこでこの発電機をコントロールすることにより、出来るだけエンジンの負担を軽減して、燃費削減につなげようと考えたものがスズキのハイブリッドシステムです。回生エネルギーと呼ばれる減速時のエネルギーを利用して発電機を回し、その時余った電気を、通常バッテリーだけではなく第2のバッテリーであるリチウムバッテリーにも溜めて、発電機を回さない時でも電装品を使えるようにしたり、発進時や加速時にもアシストする事により、エンジン負担を軽くして燃費を稼いでいます。
このように軽自動車とは思えないほど複雑な機構を採用しているアルトです。そのため、さきほど走行距離の少ないものが選ぶための第一条件と言いましたが、年式的にも出来るだけ新しいものにして頂きたい。機械は複雑になるほど故障率は高くなるし、故障した時の修理費用は複雑さに比例するように増していきます。その為にもあまり古いものは避けた方が無難です。古いものを選ぶ時は、なるべく複雑な機構が付いていないものを選ぶべきです。
アルトの市場での動き
アルトは、現在ハイトワゴンと呼ばれる背の高い車に押され気味ですが、アルトというネームバリューは大きいものがあります。その為中古車になっても、結構人気がありますが、品数的には結構あるので、価格は比較的安定しています。2年落ちでも70万円以下で買える物もあります。
ただご存知だとは思いますが、年内にもマイナーチェンジが行われることは確実視されていますので、もうちょっと待つことが可能であれば、マイナーチェンジ後の未走行車が並び始めるのを待って、動かれるのが得策だと思われます。その為にも現在の価格を、通りすがりでもいいのでチェックしておくと、大体のイメージが掴みやすく値段も把握しやすくなります。
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総括
走行の少ない物を、そして予算が許される限り年式の新しいものを選ぶ。
これは別にアルトに限ったことではありませんが、アルト選びにおいては特に頭の片隅に入れておいて頂きたい事柄です。細かなカタログ数値より大事な事です。燃費の問題も、ちょっとは他の車よりいいかなと思っているぐらいで十分です。走る環境や走り方によっての差のほうが大きいのですから。カタログデータに一喜一憂するなど愚の骨頂です。
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