以前からずーと思っていることですが、中学校の社会科の授業で文字どおり社会の事を教えないのはなぜでしょう。高校ではもっと深く教えられるはずです。
金利についても、もっときちんと教えるべきです。算数の計算問題の様な教え方ではなく、基礎からキチンと教えるべきです。教えないから、車の値段ばかりに目が行って、とんでもない金利を払わされたりするのです。ご存知でしょうか。あなたの払った金利の一部が販売店にキックバックされていたことを。お客さんのケースでは、時に10万円近くになることもあったのですよ。
金利の話は、車の値段に神経質なっている場合ではなく、そんなもの吹っ飛ぶくらい大事な問題なのです。
私も社会に出てから苦労した一人です。実践としての社会科が絶対必要だと思うのです。それは武器も持たずに戦場に放り出すようなものです。いい人に合うとは限りません。また社会は、ありとあらゆる手であなたのお財布の口を開けようとします。この事すら解らないまま、社会に出るという事はジャングルに裸で飛び込むようなものです。
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ローン金利の基礎からおさらいしてみよう
金利と言っても、経済学で学ぶような日銀の短期金利や国債の長期金利の話ではなく、多くの方が利用するローン金利の話です。
実質年率から出す支払合計金額
信販会社などが車のローンで使う金利表示に実質年率というものがあります。ローンを組むと金利の他に手数料関係が掛かりますが、それも全部金利の中に含めて利率を出したものです。利息の計算方法は、
まず一年間の利息金額を出します
借入残金 × 実質年率 = 1年間の利息
↓↓↓
次に1日当たりの利息を出します。
1年間の利息 ÷ 365日 = 1日当たりの利息
↓↓↓
最後に支払利息を出すことができます。
1日当たりの利息 × 借入日数 = 支払利息
まとめて 借入残金×実質年率÷365×借入日数=支払利息
となります。
(例)借入金100万円 実質年率15 36回均等払い の場合
1回目支払の利息は 1,000,000×0.15÷365日×1ヶ月30日=12,328円の利息
毎月35,000円返済の場合、元金返済は22,672円 利息は12,328円となります。
2回目支払の利息は(1,000,000-22,672円)×0.15÷365日×1ヶ月30日=12,049円
毎月35,000円返済のうち 元金返済は 22,951円 利息は 12,049円 となります。
この様に元金返済が進むにつれ、利息も少なくなっていきます。このようにして計算された36回分の利息の合計と借入金の合計が、ユーザーが払う合計金額となります。ちなみにこの場合利息合計は 248,000円 程になります。でもこれ正確ではないですよ、あくまで目安です。うるう年の時や、ひと月が31日、28日の時もありますからね。
この実質年率はノンバンク系の金融業者にのみ貸金業法によって決められているもので、その理由は安い金利を謳いながら、いろんな手数料名目を別途請求して貸し付けていた為で、それら全部利息の中に含めなさいということです。それにより実質年率分以外の手数料を取る事が出来なくなり、借り入れるほうも実質年率だけを見て、安いか高いかを選ぶ事が出来るようになりました。また 利息制限法 で上限は20と決められています。
銀行系ローンの場合
銀行のローンは利率表示のみです。別途手数料などは掛からないようです。ただし残金一括払いの時などは、手数料がかかります。JA農協などは保証料を取るようです。
金利は金融機関により様々ですが、マイカーローンは25程度で信販会社と比べると遥かに低い率です。ただ金融機関により貸付には様々な条件があり、その点では信販会社の様な簡単さはありません。面倒と思われるかもしれませんが、次の数字を見たら考えが変わると思います。
先と同じ 借入金100万円 年率4.5 36回均等払い の場合
月々のお支払い 約29,750円 金利合計 約71,000円 となります。
先の実質年率15と比べますとその差は 248,000円-71,000円=171,000円
となります。
とっても大事なマイカーローン選び
先の比較、あなたはこの金額をどう見られますか、高いですか、それともこんなもんだと思われますか。私はこの差を見てもまだローン選びに動かれない方は、どうかしているとしか思えません。100万円でこの差ですよ、200万円だったらこの差は倍の34万円ですよ。48回払いだったらもっと目眩がします。
車選びに大事なのは、実はこの資金調達なのです。現金を用意できる方、出してもらえる方以外は、車選びはその次なのです。
社会って悪意に満ちていますよね、わたしが今でも正面向って人に説教できないのは、この片棒を担いできた自覚があるからです。車の利益が無かった時、ローンで60回払いだったことを聞いた社長の満面の笑み、忘れられません。キックバック金額が浮かんだのでしょう。その当時の実質年率は19.75だったのですよ、この年率は利息制限法の枠20ぎりぎりです。思い出したくもない金額です。
とっても大事な生きる力
すこし脱線します。今生きる力が大事だ、生きる力を養う教育をと言われていますが、何のことか分かりますか、わたしには何を言っているのかさっぱりわかりません。具体的に生きる力って何でしょう。
「ひとにやさしくいじめられても負けない心」「自分にまけない」何を言っているのかわかりません、具体性がなく、ただ言葉をもてあそんでいるだけです。
わたしは、それは行動だと思っています。まず知る事、気付く事その次に対策を考える事、解決の為動く事、自分でダメなら人を動かす事、これらすべて今まで学んできたことをフル動員して動く事です。その為に勉強してきたのです。知る事だってそう、気付くことも動かなければできません、考える事はそのための準備なのですから。獲物を捕らえるのは、弓ではなく矢なのです。弓は強い力と方向を定めます。しかし獲物を捕らえるのはあくまで矢なのです。
それは教えて出来る事ではありません、一番は場数を踏むことです。調べるためネットでもいいです、動きましょう。そしてお近くの金融機関に向いましょう。自宅近くであればどこでもいいんですよ、敷居が高いですか大丈夫です道場破りのつもりで行きましょう。そこでじっくりまず聞くことです。そしてそのまま次の金融機関に行きましょう。梯子です。
お茶を飲んで、次に行きましょう、今度は農協さんですか、その頃にはもうすっかり落ち着いているはずです。相手の言う事もよく聞き取れるようになっているはずです。こうやってお金を借りるとはどういうことかを学ぶのです。本などでは決して学ぶことのできない知識がそこにあります。こうやって生きる力を養うのです。
最後に
本当は金利についてもう少し詳しく書くつもりだったのですが、途中これ以上書いてもただのハウツー本になると思い、敢えて脱線させてしまいました。でも少しでもあなたに気付いて頂き、背中を押せたなら、役目が果たせたと言えるのですが。
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