車買取業者の選び方。怪しい店を見分けるポイントと対処法
- 2017/9/30
- 車買取トラブル対策
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車を売却される時、値段の高いお店を選ぶのが当たり前、そう思われるでしょうし、実際そうでしょう。ですが、売却した後のトラブルが増えているのも事実です。
今回はまず、
- トラブルの内容
- どうしてそんなことが起こるのか
- そういうお店を避けるため、見分ける方法があるのか
- 起きた時どうすればいいのか
この4つについて書いていきます。以前書いたものと重なる部分が多々あると思いますが、おさらいの気持ちで読んで頂ければ、ありがたいです。
Contents
売却時のトラブルの内容
売却時のトラブルの内容としては、大きく分けると次の2種類になります。
- 売買契約終了後にユーザー側から契約解除を申し出る。
- 売買契約終了後に買取店側から減額を要求する。
1 のユーザー側からの契約解除にも幾つか理由がありますが、これはなかなか難しいところです。例えば、家族間のコミュニケーション不足、他店でもう少し条件の良いところが見つかった。どれも買取店からしたら納得できるものではありません。どうしても解約したければ、いくばくかのペナルティを負う必要があると思われます。
2 の買取り店側からの契約成立後における減額要求、これについては逆に買取り店の言い分に納得できるものはほとんどありません。例えば、買い取った車が事故車だった、故障や大きなキズが見つかった、というようなものから、エンジン音がおかしいといったものまで、様々な理由を付けて減額を要求するといったものです。
どうしてトラブルが起きるのか
これらにはユーザー買取り店双方に問題があります。まず先ほどのユーザー側からの契約解除には、ユーザー側の意識の勘違いというものがあります。車を売却するという場合、あなたは消費者の立場から販売者という立場に変わっている、という事を自覚して下さい。そう意識すれば、契約成立した後、売却した車を無かった事にして返してくれという、本来あってはならない事を、安易になさることは無いでしょう。
一方買取り店側からの、契約成立後のさまざまな理由による減額要求、これについては増えてきているようです。実は正直いいまして、この問題を初めて聞いた時、私はなんのことかわからず、???の状態だったのです。私は長い間、営業・仕入れと経験してきましたが、ただの一度も、買い取った車について、旧持ち主であるユーザーとトラブルになったことはありません。私の回りでそのようなこと聞いたこともありません。
もちろん、不注意で事故車を買い取ってしまったこともあります。その時でさえ、ユーザーに減額請求しようというような考えが、一瞬にでもよぎったことはありません。この責任は、あくまで私にあります。ユーザーに自分の車が事故車に当たるのかどうかなど判断できる訳もなく、仮に判断できても、その価値の差を判断するのはプロである買取り店の側です。自分の判断に自信が無いのであれば買取りを止めるべきで、その責任をユーザーに押し付けるなど言語道断です。ほんとに情けない。
このような考え方は、昔は、ある種文化のようになっていて、仕入れだけでなく、営業、はては経営者まで共同化されていたものです。もしそういう事があっても、契約解除や減額請求など思いもよらず、それだけにプロ意識が強かったのです。
このような問題の中から、二種類の査定士がいるように思われます。ひとつは隔離された状態の中、本と試験で査定士を作成したSF的に言えば「人造査定士」、もう一つは、お金を持っている者が勝者という考えに囚われて、今までのプロ意識から外れた、「はぐれ査定士」というようなもの、またそのようなお店、この二種類とおもわれます。どちらも車業界から隔たれた状態にある為、いままでのプロ意識を継承しておらず、それぞれよく言えば独自に、悪く言えば勝手に、自分たちに都合のいい解釈をして仕事をしている、そのようにみえます。
関西にも名の知れた中古車店がありましたが、わたしが取引をしていた時は、とても気持ちのいい取引が出来ていて、ちゃんとプロ意識を持った人たちでした。でも、私が離れてから会社の形態が変わり、そのためか少し良くない話も漏れてきます。
でもこれからは、こういう人たちが新しいプロ意識を作っていく事になります。それに付き合わされるユーザーにとっては、たまったものではなく、プロ意識?そんなもんしらんがな~と言いたいでしょうが、結局ユーザーも賢くなるしか対処の仕方はありません。
問題ある買取り店を、見分ける方法があるのか
申し訳ありません。大層なサブタイトルをつけましたが、明確な見分ける方法が見当たらないのです。それはテレビ番組のパネルのように、幾つかこじつけの見分け方を安易に挙げる事はできます。でもそれから漏れたかといって、安心できる訳でもありません。
これはちょっと考えれば判る事で、問題があるお店も、いつも問題を起こしているわけではありません。通常は普通の営業をしていて、たまたま、自分が損をしそうになった時の対処が、通常と違うのです。普通は自分のミスを反省し、査定の目を養う事に力を注ぐのですが、そういうお店は、とにかく損をすることが死ぬほど嫌なのです。そのためなんとか理由を付けて、ユーザーに損を肩代わりさせようとするのです。
ですから、通常取引をする時にそのようなお店を見分ける事は困難です。私にも自信がありません。永く付き合っていなければわからないでしょう。ただ従業員同士の会話が、お客の前でもお構いなしの内容だった場合は、私でもさっさと逃げ出しますが、そんな解りやすいお店があるとも思えません。
結局ユーザーが賢くなるしかないのが現状です。まずは通常の取引として査定した値段だけでなく、リサイクル料金や、自動車税はどうなるのかなど、こちらからキチンと確かめる事も必要です。
そのためにはある程度の知識が必要です。何店舗か査定してもらったことを告げて、どれも事故車ではないと告げられたことを、お話しされることも良いでしょう。
最後ちゃんとご覧になっていただけたか確かめて、返品は受付けないことを確認した上で契約書にサインする事にしましょう。これだけでも、随分違うはずです。
あと何度も書いていますが、書類と車は必ず現金と引き換えにすることも大事です。買取業者さんに「うちは振込みとなっている」と言われるかもしれませんが、初めての事なので現金引換えにして欲しいと伝えましょう。現金を用意する事は左程難しい事ではありません。そんなことぐらい出来ないお店は、要注意です。お金がないか、お店側が従業員を信用していないかどちらかです。
ちょっと外れますが、この業界ほど横領しやすい業界は少ないでしょう。その気になれば毎月数万ぐらいは難なく出来る業界でもあるのです。それはそれで利用できることもあるのですが、とにかく従業員を信用していないお店も多いのです。
予期せぬトラブルに巻き込まれた時にはどうするか
予期せぬトラブルに巻き込まれた場合は、迷うことなく「国民消費生活センター」に相談しましょう。
決して自分で解決しようと思わない事です。相手はたぶん慣れています。そんな相手に一人で立ち向かってはダメです。有利なのはむしろあなたなのです。ちゃんとお金も貰っていれば、最悪のシーンは避けられたことになっているのですから、こじれたとしてもお金の大小の問題です。
主導権はあなたにあることを忘れず、片手間に問題の推移を見守るぐらいの気持ちをもって向き合うくらいで十分です。心理的に追い込むのが相手の目的なのですから、職員の人を味方につけて、のんびり構えましょう。ふてぶてしくなることも大事です。