愛車を売却する決心がつき、車を持ち込んだところ、再査定されて、前に示された金額から減額されてしまった。どうしても納得いかない。電話だけの査定ならいざしらず、車を持ち込んだ上での査定だったはずなのに。
最近、この様な声が時折聞こえてくることがあります。
今回はなぜその様な事が起こるのか、そしてそれに対処するにはどうしたらいいのかを考えてみることにしましょう。
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査定金額はどうやって決められているのか
買取り店により、その査定基準の決め方は違って、大きく分けると個人の力に任せる方法と、組織的に取り組む方法があります。
個人の力に任されているというのは、例えば骨董品の鑑定や生鮮食品の卸売市場の相場などのように、経験してきたことが基礎になって値段を決めていく方法です。車の相場は日々変化していきますので、常に新しい情報を取り入れていかないと、一週間休んだりすると、元に戻るまで同じ時間がかかったりします。いわゆる仕入れのプロと呼ばれる人達です。
そのような個人の力とは対極に、組織的に相場を監視していく方法があります。オークション相場をデーター化して、基準となる相場表を作成していく方法です。勿論その作業をされる方もプロといえます。一旦出来ると、あとは微調整の為に仕入れ担当は毎朝情報交換の会議を行い、細かく調整していき、その結果を末端の仕入れ担当まで伝えていきます。
その微調整をする要素の中に、現在そのお店が抱えている在庫情報というものがあります。この在庫情報が後々問題の発生源になってきます。
査定減額などという事がどうして起こるのか
このトラブルはほとんどが、大手の買取り専門店で起きます。そこでは買取価格の基準は専門のスタッフが決めていきますが、その時前の章で明らかにした自社の在庫情報が問題となってきます。
中古車の価格というものは、基本いきなり下がっていくというものはほとんどなく、下がり方の差はありますが、緩やかに下がっていきます。その為一週間やそこらで問題になるほど査定を減額せざるを得ない、ということはまず起こりません。
ところが時々偶然にも同じ車種が入ってきたり、その時々に於いて特定の車種が売れ残ったりすることが起こります。そこで在庫調整ということがどうしても必要になってきます。同じ車ばかり展示することはできません。
その時個人の力量で仕入れている人たちは、自分の仕入れた車なら展示場に見に行き、どうして売れ残っているのか、偶然なのかそれとも何か理由があるのかを判断して新しく仕入れた車と入れ替えたりして、余った車をそのまま他の業者さんや、オークションに出品など自分の判断で動かしていきます。むやみに査定減額による在庫調整などはしません。
ところがこの個人の裁量も力量もない人たちがいます。それが大手の買取り店に多く見られるのです。毎朝の会議に於いて在庫調整が行われ、今日からこの車種は一律5万円ダウンというような通達が各仕入れ担当に回っていきます。これを受けた担当者はびっくりして上司にもうすぐ入ってくる車はこの値段ではないと告げるのですが、その時上司が「そのまま約束の査定金額でいくように」というのか、「ダメもとで再査定に応じてもらえるように、頼んでみろ」と言うのかですが、どちらになるかはその上司次第です、
個人的にはその様な上司に当たった場合、二通りの方法あります、それは出来ないと突っぱねるか、「わかりました、やってみます」と答えて、こられたとき外で5,6分世間話をしたあと上司に「申し訳ありません、私の力不足で納得して頂けませんでした、これ以上お話しするとお怒りになりそうですので、このままいかせて下さい」と頼み込む演技をするのかですが、それも出来ない担当者が査定減額を口にするのです。
この演技けっこう効くのですけど、じゃあ自分が交渉するなどと言った上司は見たことがありません、トラブルを一番嫌うのが上司というもので、解決できなかったとき、責任問題になってしまいますからね、それより部下の能力不足のほうが受け入れやすいものです。
少し話が逸れましたが、以上の様な経緯でこの査定減額が起きているケースがほとんどでしょう。
次はいよいよ、その時どうするかです。
再査定を申し出られたときの対処の仕方
通常現車を見たうえで査定したのであれば、査定表の写しを渡してくれるはずです。
そこにはその車を特定する車体番号や登録番号、またキズや凹み塗装跡など、査定に必要な情報が書き込まれているはずです。そうしなければ、次に来られた時その車が前回と同じものか、傷が増えていないか確かめようがないからです。
そこには、通常査定金額の有効期限は一週間と印刷されているはずで、別に法律で決まっているわけではありませんが、商習慣というやつで、多くがそうなっているはずです。でもこれが必ず守られるかというとそうではなく、二三日過ぎたからと言って再査定とは通常ならないものです、ましていつ持って行くという約束があるのなら、なおさらです。
しかしそういう約束もなく一週間を超えたなら、再査定の申し出は残念ながら受けざるを得ません。もしそうではなく、期限内である、またはちゃんと約束もした、という事であれば、泣き寝入りはする必要はありません。
ここは正攻法で行きましょう、堂々と自分に落ち度はないということを、認めさせましょう。大丈夫ですお店もそんなことは判ったうえで、ダメ元と考えているだけです。堂々と主張されれば、まず貴方の主張は通るはずです。
その時大事なのは決して感情的にならないようにすることです、でも不満であるという事は態度で示しましょう。
それでも応じないなら、私なら立ち上がって自分から担当者の上司を探しに行くふりをします。呼んで来いではなく、自ら行きます。呼んだってどうせでてきやしません。間違っても感情的になって「二度と来るか!」と捨て台詞を吐いてしまっては負けです。
最後に
色々対処の仕方を述べましたが、実は、もしそういう事に出くわすことがあった時は、さっさと見切りをつけてしまう事も、ありだと思っています。寧ろその方が精神衛生的にも得なような気もします。
皆さんはどちらを選ばれるでしょうか、でもどちらを選ばれてもちょっとむかつきますよね。
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