買取契約後のキャンセルは可能か?どうしてもな事情がある場合でも無理?

車を売却した後の契約キャンセル、これは最近増えてきたトラブルのひとつで、非常に厄介な問題です。ではどんな事情があっても無理なのかというと、そうでもありません。

本音を言いますと、私としては、あまりこの問題には踏み込みたくないのです、実に不愉快な問題なのです。

双方の言い分もよくわかるのです。その上で私の立ち位置をどこに置くかで、書く内容が変わってきます。つまりお前はどっち側の人間なんだと、問われているという事です。

賛否が分かれる問題なので、卑怯にも中立の立場を取ろうと思いますが、本当はどちらにも怒っているというのが、正直な感情です。

ユーザー側の理由

ここに国民生活センターの中で紹介されている相談事例があります。

苦情の概要

中古車を25万円で買い取り会社に売却する契約をしたが、家族で話し合って売却しないことにした。契約から3日後、解約を申し出たところ、キャンセル料として10万円を請求された。約款にキャンセル料が明記されており、売り主が解約を申し出た場合、売買代金100万円以下の場合は一律10万円のキャンセル料とのことだが、契約時にそのような説明は受けていなかった。10万円のキャンセル料は高額なので、支払いたくない。

これに対する国民生活センター側の見解です。少し長いですが重要なのでそのまま書き出します。

小委員会の結論

 自動車買い取り会社の「売買代金100万円以下の場合は、一律10万円のキャンセル料」といった契約約款の条項が、消費者契約法第9条1号が無効と規定する不当条項に当たるかについて検討した結論は次のとおりである。平均的損害については、消費者が解約を申し出た時期により、自動車買い取り会社が単に買い取り契約の書面を交わした段階、オークションに出品を予約した段階、オークション会場に車両の陸送が済んだ段階、落札者が現れた段階など、買い取り契約締結後の当該事業者の事務処理状況の各段階によって、平均的損害額は異なるものといえ、単に買い取り契約の書面を交わしただけの処理段階では、平均的損害は発生していないものと考えられる。したがって、消費者が解約を申し入れた場合には、事業者は上記の各段階の当該事業者としての平均的な損害を立証した場合に、賠償を受けることができ、これを超える賠償金は解約料、キャンセル料といった名目であっても、消費者からは受領することはできないものというべきである。不当条項に当たるか否かは、当該事業者により立証された平均的損害によらずに、一律にキャンセル料を定め、平均的損害を考慮せずにこの条項を適用するというのであれば、不当条項に当たるというべきである。相談処理に当たっては、一律のキャンセル料を容認することなく、上記の各段階ごとに当該事業者に発生する平均的損害を考慮し、支払う必要があるキャンセル料の額について、相談者に助言を行うことになろう。

長いですが、要はいくら契約内容にキャンセル料の規定があろうがなかろうが、一律に定めるのは受け入れられない。色んな段階において生じた、客観的な損害に基づいてキャンセル料を定めるべきである。こんなところですか。

ユーザー側について非常に有利な見解になっています。とは言っても、キャンセル料自体を否定するものでなく、その正当性に疑問があると言っているにすぎません。

裁判になれば、一律に規定されたことの是非と、金額が不当に高いかが争点になるでしょうが、最後は和解勧告が出され、弁護士同士の話し合いによって終わることになるでしょう。

そして最後笑っているのは、双方の弁護士2人だけとなっているはずです。

ユーザーは、車の売買をどう思っているのでしょう、どう認識されているのでしょう。
思うに、消費者意識から抜けだせないのじゃあないかと思うのですが、どうでしょう。契約が終わったあと、家族で話し合って売却しないことにしたとはどういう事でしょう。なぜ契約前に話し合わないのでしょうか、そもそもそれがキャンセルの理由として納得のいくものでしょうか。

通販のクーリングオフと同じように思っているのではないでしょうか、中古車に於いてクーリングオフは適用されません。簡単に買取り契約書にサインしないでください。

他に、息子が買い与えた車を勝手に売った、などという理由もありましたが、それはその家庭の問題で、未成年ならいざ知らず、二十歳を超えた人物が行ったことを、買取り店に持ち込まれても、名義も息子さんで書類も揃っていて、契約書にサインと印があれば、買取り店は、なんら非難されることはありません。

解決の為のテクニック

それを、敢えて白紙に戻したいなら、なんらかの負担を受け入れるのは、致し方ないように思います。その上で負担の大小については、交渉のテーブルに乗っけることはできるはずです。

つまり、こちらの都合により白紙に戻すので、何らかの負担は仕方がないが、金額については、少し考えてくれないか。というスタンスです。

交渉というのは、相手の心理を操ることです。ガンとぶつかると、ガンと返ってきます。
作用・反作用の関係は、対人間に対しても当てはまります。まずソフトに当たることです。

その後しばらくそのスタンスで行きますが、相手の態度によっては、180度 豹変しましょう。消費者センターのような公的機関を巻き込みながら、圧をかけましょう。つまり何もタダで返してくれと言っているのではない、ただそちらが話し合いにまったく応じてくれないので、不本意ながらこういう方法をとらざるを得ない。こういうスタンスです。

実はこの落差が肝心なのです、つまり交渉のステージがいきなり変わるのです。この突然の落差に相手は、戸惑うはずです。そこですかさず、こちらはここまでなら負担する用意があると、逃げ道というか、餌というか それを用意します。

かなりの確率で食いつくはずです。実は相手も10万利益を上げるのは大変なことは判っているはずで、それが何もしなくても半分の5万円もしくは3万円でも手に入れられるのなら、それが一番いいわけで、その条件を飲まないなど、考えられないことです。ならなぜ初めからその様にしないのでしょう。

一番はまず、相手は怒っています。買い取るために払った努力を無にされたと思っているのです。それを支えているのが自分は正しいという思いです。実は、自分が正しいと思っている人間ほど質の悪い人間はいません。まず話し合いが出来ません。融通がきかず、なにをしても許されるとまで思っている人間もいます。あなたの周りにも、個人から、団体、国家まで、いっぱいいますよね。

ここを否定すると、相手は頑なになります。貴方が正しいのは認めるけど、そこを少し譲歩してほしいといえば、普通なら応じてくれるはずですが、かさにかかって上からくる相手は、正しいという価値基準ではなく、目先の利益つまりお金に価値基準を置いているので、いつまでももめていると、損をするという事を、わからせる必要があり、そのために豹変するのです。

そうは言っても、悪質な業者はいるはずなので、その場合、腰を据えてじっくり行きましょう。最悪お金はもらっている、という気持ちでいけば、時間がかかって困るのは相手で,
あなたではないはずですから。

買取り業者に言いたいこと

同じ業界にいた人間として。もし私の店でこの問題が発生したなら、その担当者を呼び出し、事の経過を報告させたうえで、言いたいことがあります。

少し言葉が乱暴になりますが、話し言葉で書きたいと思います。

同じ業界にいた人間として。もし私の店でこの問題が発生したなら、その担当者を呼び出し、事の経過を報告させたうえで、言いたいことがあります。

少し言葉が乱暴になりますが、話し言葉で書きたいと思います。

「お前は一体どうしようと思ったのだ、自分が正しいと思っているのだろうが、そんなもので判断するな、お前はプロだろう、素人相手にどちらが正しいか争うつもりか。

そんなことは車屋の仕事じゃあない、そんなことをしたいなら坊主になるか哲学者になるかしろ、すくなくとも社会にかかわりを待たないような仕事をしろ、迷惑だ。

確かに我々は、千円の金を得るため一生懸命にあがいているが、それは商売という世界であがいているのだ、それ以外で儲けようなんて思わないでもらいたい。契約書のこのキャンセル料の趣旨は損を避けるためのもので、これで利益を得ようという趣旨のものではないのだ、勘違いするな。

こんなことで利益を得るという方向に踏み出してしまったら、もう商売をする意味はなくなってしまう。ここで踏ん張らないと、金を求め続けると、お前も私たちも、落ちてしまうことになるぞ、人間としても、社会からも

それから商売をするという事は、リスクと友達になるという事でもあるのだ、もちろんなるべく避けなければならないが、時としてうまく折り合いをつける事の方がもっと大事なのだ、そして引くべき時は自分から未練なく引き下がれ。相手に押されて引き下がるよりむしろずっと得なのだ。

会社は奇麗ごとだけで成り立ってわけではないけど、少なくても自分に嘘や言い訳をしないでもいいような生き方をしようじゃあないか。」

最後に思うこと

本当にこの問題をみていくと、気が滅入ります。この業界も色んなところがら、中途半端に参入してきているようで、ゴマの蠅のような人間が増えてきているのではないかと、心配しています。せっかく能力値が高いのに、考え方を間違わなければ花開くこともあるでしょうに、お金を追い求めても構わないのですが。いつの間にか、お金に取りつかれてしまった人間は少なくありません。実に残念な事です。お金を持つにも才能がいるというのがわかっていないのです。

思うのは、はやく潰れる店は潰れてもらいたいのです。そういう人間ははやく去って行ってもらいたい、怪しいお店は潰れてよそへ行ってもらいたいものです。

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