まだ少し先だが車を売ることになった、でも大体の金額は把握しておきたい。そんな時あなたはどうされますか。電話をして買取り査定相場を聞くのが一番早いのですが、すぐに売る訳でもなく、ただ知りたいだけの問い合わせにキチンと答えてくれるという保証もなく、電話を躊躇されるのが普通でしょう。
このとき誰でも出来る買取り査定方法などというものがあればどうでしょう。もしあればこんな有難いことはないのですが、本当にあるのか、あるとして簡単に利用できるのか、そして一番大事なこと、それはどの程度正確なのか。
結論を言いますと、自分で査定値を探ることは可能です。様々な車に対応することは無理ですが、誤差はあっても一台ならできます。是非とは言いませんが、興味のある方は試してみてください。自らの査定との差を実感できることなんてめったにあることではないですからね。
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実際に自分で査定値を知ることは可能か
まず次の図をご覧になって下さい。これは買取り相場、オークション相場、売値とその間の粗利益についての関係を図にして見たものです。
相場に2種類あるでしょう、買取り相場はもちろんユーザーから買い取る時の相場です。オークション相場との差は車によっても違いますが5万円程度みています。思ったように売れなくても、オークションで逃げられるようにするためです。
この表からみてわかる通り、買取り相場を知るには次の二つの式が考えられます。
◎ 売値 - 粗利益 = 買取り査定相場
◎ オークション相場 - 5万円 = 買取り査定相場
この二つを成立させるために、それぞれの項の説明から入ります。
中古車の値段(売値)の付け方
先に述べた買取り相場、オークション相場、売値の関係の中で一番重要な売値の付け方です。
値付けには次の事が考慮されています。
- 競合他社との比較
- オークションにおける相場の推移
- 粗利の確保
この三つを考慮して値付けをします。
① 競合他社との比較
これについては、中小の中古車店と大手の中古車店では少し事情が違います。中小の中古車店は、それぞれの地域で中古車価格の基準となっているところの、大手で沢山販売するお店を横目で見ています。大手中古車店自身はそんなこと全く意識していないのですが、周辺のお店にとってかなり気になる存在で、結果同じように合わせた横並びの値段となっていきます。つまりどこのお店も値段にそんなに差はないという事です。
つまり売値は仕入れる前にすでに決まっているという事です。製造業のように原価を基準に定価を導くというような事はありません。あくまで売値が先なのです。
② オークションにおける相場の推移
大手は周辺のお店の値段より、オークション相場の推移を見て売値を決定していきます。そこに自社の粗利をプラスして、値段を付けるのが基本です。といっても売値は大体決まっていて、そうそう高くしたりすることも出来ないので、その日のオークション相場により、粗利も少なくなる時もありますが、数を売りますので、中に幾台か利益の薄いものがあっても気にしません。考えているのは、相場どおりに買えているかのみです。
他方、中小の中古車店は、どうしても先に店頭価格を考えます。この値段で売りたい、その為にはこのぐらいの値段でないとオークションで買えない、と考えています。一台の粗利をちゃんと取らないと売れる台数が多くない為、計画通りの利益が得られない事になります。ちょっと高いけどまあいいか、なんて余裕のある買い方はしにくいのです。
①粗利の確保
これは、どの商売でも同じです。利益確保がないと経営が成り立ちません。じゃあ幾ら位粗利を見ているかというところですが、これは微妙です。なにがというと、どの位粗利を見ているかという事は、そのお店の体力に関係しています。
決まっている売値-粗利益=買取り相場
一番簡単に買取り査定を知る方法です。
「決まっている売値 - 粗利益 = 買取り価格」
そのためには、粗利益の数字を知る必要があります。
各お店はどの程度粗利を見ているのか。もったいぶる訳ではないですが、知られることを嫌がられる情報です。でも知られたからと言って、各段に被害があるとは思えないのですが。飲食店の値段は原価の約3倍と知られていても、別に飲食店が困ったなんて聞いたこともないわけで、美味しいものを提供すればいいだけですから。
§ 200万円以上の普通車は 20万円 ~
§ 200万円以下の小型車は 15万円 ~ 20万円
§ 軽自動車は 10万円 ~ 15万円
§ 軽未使用車は 5万円 ~ 10万円
※ 距離が多くなると + 3万円 ~ 追加
※ 程度良く、早く売れそうなものは 粗利を減らしていきます。
※ 高級車に分類され且つ年式的に新しいものは、高いものほど粗利を多くとります。相場に変動があった場合落ち幅が大きい為です。
以上が中古車店の大体の粗利の目安です。地域によってもお店によっても若干の違いがありますが、概ね、この範囲に入るはずです。
オークション相場-5万円=買取り査定相場
次はオークション相場から査定値を探る方法です。
「オークション相場 - 5万円 = 買取り査定相場」
この式を成立させるためには、オークション相場を知る必要がありますが、実はこのオークションで落札された車の値段をまとめた資料が、でています。イエローブックと呼ばれています。毎月発行の資料です。この資料を見れば大体の基本の査定値がわかるようになっています。
ただ実際の査定士さんは、あまり利用しません。なぜなら情報が古いからです。それはそうです、1ヶ月分をまとめて、それから製本にして配布するのです。時間がかかりすぎです。1ヶ月遅れの情報は、時に大きな損害となりかねないものです。
その為実際は、隔週発行されるイエローブックというものを、仕入れ担当者は利用していました、それはほんとに簡素なもので、書かれているのは年式・車種・タイプ・色・落札値・オークションの場所のみです。この情報と実際に自分の目で見たオークションの情報を総合して、査定値を出していきます。
それに、隔週版のイエローブックは一般には販売されませんし、またこの雑多な情報の中から基準となるオークション情報を読み取ることは、一般の方では難しいでしょう。
それから5万円という金額は、0円~10万円の間を取ったもので、誤差を少なくするために出した金額です。ここはお店と車により変動していくものです。
自分でも大体の査定値は出せる
以上これまでの事を総合して、知りたい中古車の査定値段を割り出すことは、不可能ではありません。
◎ 売値 - 粗利益 = 買取り査定相場
◎ オークション相場 - 5万円 = 買取り査定相場
この二つの式を使って出すことになりますが、やはり売値から算出するほうが簡単で、わかりやすいと思われます。
これなら今すぐにでも出来ますので、お車を売却される際には憶えていて、お試しくださ
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