マツダ・CX-3といえばタイランド・カー・オブ・ザ・イヤー2016にも輝いた、マツダの誇るスカイアクティブ弾の5発目となるコンパクトSUVです。
そんなCX-3に2017年夏、待望のガソリンモデルが追加されることになりました。注目すべきポイントは国産初のWLTCモード認可取得車としてのデビューという点です。
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マツダ・CX-3にガソリンモデルが新登場
CX-3は2014年に発売されてから現在まで、マツダのディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」専用車種として販売され続けてきました。
ディーゼルエンジンならではのコンパクトSUVらしからぬ力強い走りと、流麗なスタイリングは好評でしたが、ラゲッジルームや車内が狭く、居住性や使い勝手の面では競合車種に劣っていると言わざるを得ません。
また、ディーゼルエンジン専用モデルということが災いして、客寄せとなる廉価グレードが競合車種と比べ高くなってしまい、CX-3は割高というイメージがついてしまったということ。そういった面もあってか、マツダの売れ筋モデル、CX-5のようにヒットすることができませんでした。
私は現在CX-3に乗っているのですが、実際のところ、私はCX-3をそれほど高いとは感じません。むしろ、上記での述べたディーゼル特有のトルク感や、上質なエクステリア・インテリアデザインには非常に満足しています。
ただ、この意見は車好きならではなんですよね。
トヨタ・C-HRやホンダ・ヴェゼルのようにヒットしたいのであれば、車好きではない一般のユーザーも取り込むことを考えないといけません。
トヨタ・C-HRもコンパクトSUVというジャンルの中では高いですが、こちらにはトヨタという世界有数のブランドの元で販売されています。マツダにそんなブランド力はありません。
少しお話が逸れましたが、とにかくCX-3は現在の販売低迷を打破するために、ガソリンモデルを追加してテコ入れを図ろうというわけです。
個人的には、数年後に行われる(販売終了にならなければ)であろうフルモデルチェンジまで、CX-3が盛り返すことはないと考えていますが、何にしても選択肢が増えるのは良いことですね。
今回のガソリンモデルと追加で、マツダはもうひとつ策を用意しています。それはJC08モードに代わる新たな燃費測定方法、WLTCモードです。
WLTCモードとは?
WLTCモードについてお話する前に、現在の燃費測定方法であるJC08モードについても少しお話しなければなりません。
車のカタログ燃費は1リットルの燃料あたりどれほどの距離を走行できるかという参考数値で、そのカタログ燃費を測定する現在の方法がJC08モードなんですが、車に乗っている方はよくわかると思います。
車のカタログ燃費と実燃費、かけ離れていませんか?
そうです、JC08はあくまで参考数値であって実際の運転では大きく差が出ることが多いです。車の燃料消費率は運転の仕方や環境によって変化するので、仕方のないことではあるのですが、現状のままでは納得がいかない方が多いのも事実。
そこで、JC08モードより実際の運転に近い燃費測定方法が新たに実施されるWLTCモードです。
JC08モードは日本での測定方法で、海外のものと比べると測定が甘い部分があります。やはりメーカーはできるだけカタログ燃費を良くしたいと考えているのですから、それが悪いことじゃなければ何だってします。
実際に悪いことをしていたメーカーもおりましたが・・・(笑)
現在は反省して、ちゃんとした燃費測定をしてくれていることでしょう。
例えばプリウス。JC08モードではリッター約40kmとですが、アメリカではリッター約24kmなんですね。もちろん、アメリカという国が誇大広告に厳しいというのもありますが、それにしても日本とかけ離れすぎでしょう。
この数値の差を見てしまうと、誰だって車のカタログ燃費は誇大広告だと感じてしまいます。WLTCモードは、日本独自の燃費測定方法ではなく、より世界統一基準に近づけたものです。
そして、このWLTCモードを日本で初めて認可取得したのがマツダ・CX-3です。WLTCモードでは、市街地モード・郊外モード・高速道路モードと3パターンの状況でそれぞれ測定しています。そのため、実燃費に近い燃費測定ができます。
2018年10月スタートの実燃費に近い新燃費基準WLTCモードとは?廃止されるJC08モードとの違いは一体なんだ?
CX-3ガソリンモデルのWLTCモード燃費は?
CX-3のガソリンモデルのJC08モード燃費はリッター16kmです。これが今までの燃費測定方法で測定された参考数値です。
WLTCモード燃費では、市街地モード:12.2km/L、郊外モード:16.8km/L、高速道路モード:18.0km/Lとなっています。このように、状況別で燃費が公開されるのは非常にありがたいですね。
マツダがどのメーカーよりも先にWLTCモードの認可取得したのには理由があります。これは私の考えにすぎませんが、今回のWLTCモードによってハイブリッドシステムを搭載した車のカタログ燃費は軒並み低下してしまうと考えられます。
しかし、マツダでハイブリッドを搭載している車はアクセラのみです。さらにマツダは他社と比べ、カタログ燃費と実燃費がかけ離れていないため、どのメーカーよりもWLTCモードの認可取得をすることで、他社にとっては痛手なWLTCモードが自分たちには有利に働くと考えたのではないかと思います。
そんな企業戦略はともかく、カタログ燃費に騙されるユーザーが減るのは良いことです。もしかすると、プリウスを筆頭とするハイブリッドカー人気が低迷するのもそう遠くないかもしれません。
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