【最終更新日】2018/04/20

三菱RVR初代からの歴代モデルについて。人気グレードからへんてこグレードまで紹介

1991年、当時の日本ではRVが流行していました。RV(レクリエーショナル・ビーグル)は、自動車のジャンルのひとつです。

その名の通り、レクリエーション(アウトドアなどの遊び)を楽しむユーザーに重宝された自動車のジャンルで、ミニバンやクロスオーバーSUVなども含んだ、非常に幅広いジャンルの自動車を指します。

現在では、ミニバンやクロスオーバーSUVというジャンルも浸透していますが、はじめは自動車のジャンルとしての地位を築いていませんでした。つまり、知名度が低かったということです。当時はそれらを一括りにして、RVと呼んでいたんですね。

そんなRVが流行中の真っただ中にデビューした、ひとつの自動車があります。三菱・RVR。トールワゴンの実用性と走行性能の高さの両立を目指した、面白RVです。


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昔はRV、現在はSUV。三菱・RVR

RVRは1991年に発売されたRVです。元々はトールワゴンとクロスオーバーSUVを合体させたようなコンセプトの自動車で、現在の三菱車で例えるとデリカD:5みたいな感じ。2002年に販売台数の低迷により販売終了となりますが、2010年に見事復活しました。

現行のRVRは皆さんもご存知の通り、現在でも販売が継続されていて、次期型の噂もちらほら耳にします。残念ながら初代RVRや2代目RVRの面影はなく、これと言って特徴のないクロスオーバーSUVとして販売されているんですけどね。

一般ユーザーは現行RVRのような車の方が好みなんでしょうが、我々のような車好きにとって、RVRと言えばやっぱり「スポーツギア」ですよね。その辺も含めて、今回は歴代RVRについてみっちりお話していきたいと思います。

最も人気があった初代RVR

引用元:BEAUTIFUL CARS OF THE’60s+1

初代RVRは、歴代RVRの中で最も人気があったモデルです。SUVテイストを織り交ぜながらも、片側スライドドアの採用など、実用性を重視した何の変哲もないトールワゴン。

発売当初は2.0L直列4気筒エンジン、それから少し経って1.8L直列4気筒エンジンの2種類を設定しました。どちらもNA(自然吸気)です。5MTの設定もありますが、面白車としてはまだまだパンチが弱いですね。

それもそのはず。発売当初の初代RVRは、流行りを抑えました感が強く、ほかの強敵RVとの差別化が全くと言っていいほどできていなかったんです。RVとしては普通に良くできた自動車なんですけどね。SUVテイストの外観もばっちりキマっています。武骨でカッコいいです。

初代RVRが独自路線へと歩み始めたのは、発売から約1年半が経過した頃。SUVテイストをさらに高め、オフロード走行を意識したグレード「スポーツギア」が新たに設定されます。

駆動方式は4WDオンリーですが、トランスミッションはこれまで通り、4ATと5MTの2種類を設定。2.0Lガソリンだけではなく、2.0Lディーゼルターボを選択することができます。また、極めつけはワイドフェンダー化。全幅が大きく拡大されたことで、大きなタイヤを履けるようになり、ボディの迫力がグンと増しました。

「スポーツギア」のヒットで味を占めたのか、三菱は初代RVRにとんでもグレードを続々と新設定しました。後席片側スライドドアを撤廃し、代わりに電動オープンルーフを採用した3ドアトールワゴン「オープンギア」。大型グリルガードを標準装備し、初代RVRのSUVテイストをさらに強めた特別仕様車「ワイルドギア」。

初代RVRのとんでもグレードはまだまだありますが、その中でもはや変態と言わざるを得ないグレードがあります。知る人ぞ知る「ハイパースポーツギアR」です。

大型グリルガードではなく、スポーティーなエアロパーツを纏った「ハイパースポーツギアR」。ワイドフェンダー化によってド迫力のボディ、その外観はまさにラリーカーです。それだけではありません。

初代RVRの最上級グレードである「ハイパースポーツギアR」には、あっと驚くエンジンが搭載されています。4G63型ターボエンジン。もうお分かりですよね。そう、三菱の名車であるランサーエボリューションが搭載していたハイパワーエンジンです。

「ハイパースポーツギアR」には、初代ランエボと同型のものをそのまま搭載しています。そのため、あの暴力的な加速を「ハイパースポーツギアR」でも味わうことができるんです。「ハイパースポーツギアR」は初代ランエボのRV版と呼ばれるほど、当時の人気は高く、熱狂的なファンがいたみたいです。

キープコンセプトで魅力を高めた2代目RVR

引用元:★カネ無しPAPAが車を愉しむ術(sube)★

2代目RVRは1997年に発売されました。初代RVRは多くのユーザーに好評だったので、キープコンセプトで登場。より洗練された外観へと生まれ変わりましたが、初代RVRの武骨さは若干薄れています。

勢いに任せて新たに設定しすぎた結果、非常にわかりづらいグレードラインナップになってしまった初代RVRの反省からか、2代目RVRではわかりやすいグレードラインナップへと一新。トールワゴンとしての実用性を追求した「RVR」SUVテイストを織り交ぜた「RVR スポーツギア」の、大きく分けて2種類になりました。

初代RVRに設定されていたディーゼルターボエンジンは、2代目RVRでは廃止。その代わりに、さらにトルクのある2.4L直列4気筒ガソリンエンジンを新たに追加しています。多くの要望を受けて両側スライドドアモデルを新設定するなど、2代目「RVR」はトールワゴンとして正統進化を遂げています。

「RVR スポーツギア」のグレードのひとつである「X3」は、初代RVRと同様に4G63型ターボエンジンで武装。最大出力は据え置きですが、最高トルクは3.5kgmも向上し、さらにパワーアップしました。ただし、2代目RVRは初代RVRよりも安全装備、快適装備を充実させています。

決して高級車ではありませんが、ほんの少しのプレミアム化へと舵を切った結果、車両重量が増加してしまいました。ですから、同じ「スポーツギア」でも、面白車としては初代RVRの方がポイント高いです。

ちなみに、初代RVRよりもシンプルなグレードラインナップになったとは言え、2代目RVRにもとんでもグレードが新設定されました。「フィッシングギア」。ロッド(釣り竿)ケースやスタンドに加え撥水シスポンサーリンク
ートカバー、温冷蔵庫やポータブル電源まで搭載し、アウトドア(特に釣り)に特化したとんでもグレードです。

また、マイナーチェンジ後には、「RVR スポーツギア」に「エアロ」グレードを新設定。エアロバンパーを装着し、内装をスポーティーに仕上げたオンロード志向の若者向けグレードですが、本来RVRはオンロード志向のモデルのはず。

それを「スポーツギア」でオフロード志向にし、「エアロ」でオンロード志向に戻す。つまり「2代目RVR スポーツギア エアロ」は、オンロード車のオフロード仕様のオンロードモデル。意味不明さは初代RVRをとっくに凌駕していたみたいです。

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RVからクロスオーバーSUVへの転換。3代目RVR

引用元:オートックワン

RV車の販売台数低迷によって、RVブームは終焉へと向かいます。その流れに逆らうことができず、2代目RVRも2002年に販売終了となってしまいました。ここで、RVRの歴史は一度途絶えてしまいます。

しかし、時は2010年。RVRは復活を遂げることになります。RV(レクリエーショナル・ビークル)ではなく、クロスオーバーSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)として。RVからクロスオーバーSUVへの進化は、決しておかしいことではありません。

言ってしまえば、どちらも遊びや趣味を楽しむための車で、そもそもSUVはRVの中の一ジャンルにすぎなかったからです。RVRはトールワゴンとしての一面と、クロスオーバーSUVとしての一面も兼ね備えていました。つまり、3代目RVRは「RVR スポーツギア」の後継というワケですね。

3代目RVRは「ジェットファイターグリル」を採用し、デビューしました。ランサーエボリューションXにも採用された、迫力のあるグリルです。RV版ランエボと言われた初代RVRの後継車が新型ランエボのグリルを引っ提げてデビューなんて、熱い展開です。

もしや、3代目RVRにも「ハイパースポーツギア」や「X3」のように、4G63型ターボエンジンを搭載したハイパフォーマンスモデルが再来するのでは?

なんて期待もしましたが、結局ランエボXの販売終了まで噂のひとつも立たず。これまでのRVRとはキャラクターが大きく異なるモデルだから仕方がないのかもしれません。3代目RVRはRVRの後継車として開発されたワケではなく、新型のコンパクトクロスオーバーSUVを開発していたら、たまたまちょうどいい車名があったにすぎないんですから。

ちょっと厳しい意見ばかりですが、3代目RVRの評判が良くないのかと言うと、そんなことはないですよ。むしろ、コンパクトクロスオーバーSUVとしては、良くできた車だと思います。マイナーチェンジ後に採用されたフェイスデザイン「ダイナミックシールド」はカッコ良く、デザイン性も高いです。

今だから乗ってほしい「ハイパースポーツギアR」

引用元:ジモティー 宮城版

3代目RVRは発売開始となってすでに8年が経ち、モデル末期を迎えています。数年前の三菱だと、おそらく3代目RVRは販売終了となっていたでしょう。

しかし、現在はルノー日産グループの傘下になったことで、共通のプラットフォームを流用することができます。日産のコンパクトクロスオーバーSUV、ジュークのフルモデルチェンジが遅れていることから、ジュークの兄弟車として4代目RVRが誕生するという話もありますが、未だ信ぴょう性の高い情報は少ないです。

4代目RVRも気になりますが、今回のテーマは歴代RVRです。そこで、歴代RVRの中で私が最も輝いていると感じた初代RVR「ハイパースポーツギアR」をより深く解説したいと思います。まずはスペックをどうぞ。

RVR ハイパースポーツギアRのスペック(主要諸元)

全長×全幅×全高 4,440×1,740×1,740(mm)
車両重量 1,490(kg)
エンジン排気量 1,997(cc)
エンジン出力/トルク 250(ps)/31.5(kgm)
トランスミッション 5MT
10・15モード燃費 8.8(km/L)
価格 257(万円)

やはり注目すべきはエンジンスペックです。最大出力は250ps、最高トルクは31.5kgm。この数値は初代ランサーエボリューションと同等です。片側スライドドアを採用したトールワゴンなので、ボディサイズの割に車両重量はありますが、それでも十分すぎるほどのパワーを「ハイパースポーツギアR」は秘めています。

モンスターエンジンを搭載しているので、燃費性能はもちろん激悪ですが、こればかりは我慢するしかありません。10・15モード燃費で約9km/Lなので、実燃費は5km/Lを下回る可能性も十分にあります。それに加えて申しますと、もちろんハイオクです。

257万円という価格は新車時のものです。90年代はこのクラスの車が257万円で購入できたことに、驚きを隠せません。今だったら確実に300万円は超えてしまいますよね。

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最後に

へんてこなグレードも多いですが、魅力も多い歴代RVRについて紹介させていただきました。3代に渡って販売されてきたRVRの中で、最もレアなのは確実に初代RVR「ハイパースポーツギアR」です。総生産台数が700台にも満たないらしく、今程度の良い車両を探すのは至難の業です。

カーセンサーをチェックしてみると、たった1台だけ「ハイパースポーツギアR」の5MT車が掲載されていました。先日、チェックしたときは1台も掲載されていなかったので、おそらく現在掲載されている車両は早々に売れてしまうでしょう。

気になる人は、中古車情報サイトやオークションなどを小まめにチェックして、極上の車両を発見しましょう。初代RVR、2代目RVRともに掲載台数が非常に少ないので、根気は必要です。良い車に出会えると良いですね。





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