バブル期に発売された日本を代表する超面白軽スポーツカー、ホンダ・ビート。
当初の予想以上に人気があり、発売から20年以上たった今でもこの車の魅力に取り憑かれた根強いファンが多数いる車です。そんなビートについて少しお話をしていきましょう。
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ホンダビートとはどんなクルマ?
発売は1991年5月16日。 前日の15日に行われた新車発表会にはこの年8月に死去したホンダの創業者、本田宗一郎氏が出席し本田氏が最後に送り出した4輪車としてホンダファンの中で語られています。
量産車では世界初のミッドシップでフルオープンモノコックボディを採用し、軽自動車としては初めて4輪ディスクブレーキ、SRSエアバック、サイドインパクトビーム、前13インチ後14インチの前後異形タイヤが採用されました。今では当たり前の装備であるエアバックやパワーステアリング等はオプション設定になっていたのも時代を感じる部分かもしれないですね。
因みにこのビート、後継者としてホンダS660(エスロクロクマル)がデビューしたことで今再び脚光を浴びています。本田宗一郎氏も天国で喜んでいるでしょうね。
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ホンダビートの魅力とおもしろさ
ビート最大の魅力は何といっても、運転する楽しさにあるといえるでしょう。 乗ってみてまず一番に感じるドライビングポジションの低さ、そして現在の軽自動車規格よりも狭い規格の中に収めるために苦心して作り上げた運転席の狭さ、良い意味で大した防音対策もされてない後方から聞こえてくるミッドシップエンジンのサウンドはまるでレーシングカーに乗っているかのように錯覚させられるほどです。
しかし運転していてすごい加速感を感じているのにメーターに目をやればたいしたスピードが出ていないのです。ある自動車ジャーナジストの方が「後にも先にも公道でこんなに全開走行して警察に捕まらない車はビートが最後かもしれない」と言っていたのが乗ってみるとよくわかります。その運転の楽しさから数多くの有名人も所有しておりビートオーナーの中にはレーシングドライバーの佐藤琢磨選手などがいます。
そして、総生産台数3万3,892台という台数ながら数多くのメーカーからエアロパーツやマフラーをはじめかなりの数のカスタムパーツがいまだに生産販売されており2011年にはホンダアクセスから発売20周年を記念して限定販売の純正部品が発売されるなどいまだにその人気ぶりと需要があることがうかがえ、今もなお1万5,000台ほどが現存しているのではないかと言われています。
また、毎年5月にはビートオーナーのお祭り、ミートザビートがツインリンク茂木で開催されており400台ほどのビートが一堂に集まり、オーバルコースをパレードする様子は圧巻です。
ビートの維持費と旧車持ちのお金事情
ビートの維持費については、軽自動車という点が魅了的であり、ビートが売れた要因の一つとして自動車税が安いためセカンドカーとして買う人が多かったようです。ホンダのNSXとビートを2台持ちなんて人もいる。また家族用にファミリーカーを買って自分用にビートを所有している人も多いですね。
しかし燃費については悪くはないが今のエコカーに比べればボディサイズから言って決していいとは言えない部分です。。そして何よりビートだけでなく旧車に乗っている人が一番頭を抱える部分が修理代の高さでしょう。
ビートはすでに発売から20年を経過している車であり年式的な劣化はもちろんでありますが、ビートユーザーには有名な事としてタイミングベルトのトラブルとデストリビュータというパーツのトラブルがあり常に頭を悩ませられています。
私もビートを中古で買って所有歴15年以上になりますが、あるとき整備のついでにと「アクセルペダルがガタつくので改善できれば直してほしい」とホンダのディーラーの整備士に伝えると「できる限りやってみますがメーカーもこんなに軽自動車で長く愛され続けるとは思ってもいなかったようで作りが・・・」と困り顔をされた事があり、普通車より細かなパーツトラブルが多いようです。
旧車に乗ると決めた時からある程度の維持費と万が一のトラブルは覚悟しているとは思いますが、やはり自分である程度まで直せなくても応急処置位できる知識は持っておかないと厳しい面があります。 愛車が家で動かなくなったならまだしも、出かけ先で動けなくなった時は本当に困ってしまうからです。街中なら周りに迷惑がかかるし、山中などではレッカー車などなかなか来ないこともあります。
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ただ、旧車の悪い所を書けばきりがなくなりますがビートには全国にとても強い見方が沢山います。ネットで検索すればすぐ見つかるビートを専門に扱う店やビートの修理を得意にしている店は意外に多いです。その店のオーナーなどはビートに乗ってる人が意外に多いため、整備する人がビートを良い部分も悪い部分もよく知っています。
ビートのオーナー達も仲間意識が強くネットの掲示板で相談したりすると答えてくれます。つまりこれからビートを買おうと思っている人も、買った後に何かあっても相談することができ、なおかつそれを改善できる力強い味方が沢山いるという所はビートを買ったとしても安心できる点でしょう。
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乗ったら最後、ビートの虜
ビートをはじめ旧車を買うには覚悟が要りますが、買ってしまえば手がかかるけどその分愛着も出てくるものです。現代車よりも電気系統などはいじりやすく、エンジンなども自分で整備しやすい等、ある意味手がかかるのではなく、手をかけやすいと言った方が良いのかもしれません。
ビートもまさしく手がかけやすい車なのかもしれません。荷室もほとんどなく室内も狭い等、彼女や奥さん等には間違いなくクレームをつけられる(笑)けれども、乗ったら最後、間違いなく、その運転の楽しさを知ったらビートの虜になりますよ。ご注意ください。
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