今の車には快適装備としてエアコンが付いています。
今でこそ当たり前過ぎる装備ですが、つい3、40年前は超高級装備で1万台に1台ぐらいしかエアコン付き車なんてなかったのです。
技術の進歩で庶民の車にも用意されたエアコンですが、そんな有り難い装備のことを良く理解せずに車に乗っている人が非常に多いです。そしてお金の面で損をしています。
今回は知っているのと知らないのとではお財布の中身が変わってくる、車内エアコンとの上手な付き合い方をお伝えします。
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そもそもエアコン(AC)のスイッチは何のためにあるのか?
エアコン = Air Conditioning = 空調 です。
空調とは暖房、冷房、送風の機能を持ったものを指します。しかし車のエアコン(空調)が少し解釈が違うのです。
車には温度調整用のツマミがありますよね。それとは別にACスイッチがあります。あれは一体何のためにあるのでしょうか。
それは車内を除湿したり冷却したりするために存在します。そうです。冬場だろうと車内の空気を冷やそうとする力が働いてしまう構造なのです。正確にはエアコンのコンプレッサーと呼ばれる機械の仕事なのですが、へんな構造ですね。
ただ、夏場などの冷房を使用しているときはこのACスイッチをONにしないと一向に冷たい風は出てきませんが、実は暖房に関してはACスイッチをOFFでも車内は暖かくなります。
しかしその内車内の窓ガラスが人の発する湿気により曇ってしまうのです。そのため冬場でも基本的にはACスイッチをONのまま走行する人が多いです。
冬季の外気は乾燥しています。そのため、いくら車内が曇るからといってずっとエアコンONのまま走行し続けると、人によっては稀に目や喉の渇きを感じたりしますので、上手に調整しましょう。
エアコンをONにすると燃費が悪化するという事実
エアコンはONにすると燃費が悪くなります。夏場の冷房などは特に影響が大きく、数字で言うとおよそ1割から2割ほどガソリンを多く消費してしまいます。
暖房は車のエンジン熱を利用するのでまだ冷房よりはマシですが、それでもエアコンをONにすることでコンプレッサーが作動し、燃費が悪化します。それでも1割にも満たないわずか数%という燃費悪化率ですから、そういった面でも冬場はずっとエアコンONでも構わないという人が多いのですね。
なぜ燃費が悪化するのか仕組みを検証
なぜエアコンのスイッチをONにすると燃費が著しく悪化するのでしょうか。それはエンジンの仕組みに秘密が隠されています。
エンジンはガソリンを爆発させてピストンを動かしてシャフトを回しますが、それをファンベルトと呼ばれるパーツで連結させ、発電機(オルタネーター)のシャフトも同時に回す構造になっています。そのおかげで車は走りながら電気をバッテリーに蓄え続けることができるのです。
そして問題のエアコン(のコンプレッサー)ですが、これもエアコンをONにしたときファンベルトで連結され、エンジンの力でシャフトを回すようにできているのですが、あまりにもコンプレッサーの抵抗が大きいためエンジンに負荷が掛かります。
よく信号待ちなどのアイドリング時に軽自動車のエンジン回転数が一時的に高くなったりしますよね。
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車のエアコンのまとめ
車のエアコンの仕組みを簡単にご説明しましたが、わざわざ温度調整用のツマミとは別にACスイッチが存在している理由も分かったと思います。
冷房時、ACスイッチは常に入れておく。
暖房時、ACスイッチは窓が曇ったら入れる。
車は外を走る機械ですから様々なシチュエーションに遭遇します。晴れの日もあれば雨の日もある。風の日もあれば雪の日もある。そんな目まぐるしく変わる状況にスマートに対応し、いつでも安全に運転できる仕組みが現代の車には備わっているのです。
雨が降ればワイパーを。窓が曇ればエアコンを。霧が出ればフォグランプを。臨機応変にドライバーがその時その時で判断し、数々の仕組みを使い分けてドライブを楽めるという訳です。
自動車の根本的なところはあまり進化していないのですが、こういった電子機器に関しては昔と今では雲泥の差が生まれました。おかげでバッテリーへの負担は増加しましたが、それさえ気を付ければ今の車は走る快適空間と言えるでしょう。
1950年台のアメリカ車では、それまで暖房と送風の機能しか無かったところに冷房が加わりました。それで初めて空調、すなわちエアコンを名乗ることが出来るようになり、日本では1960年台に日本車にエアコンが搭載されたのですが、当時の庶民には高嶺の花、憧れの装備でした。
一昔前は高級装備だったエアコンですが、今では世界一の耐久力と信頼性を持つと言われる日本製が主流となり、そんな装備がここ日本では庶民の車にもリーズナブルプライスで標準装備されているのです。この事実にいち車ファンとして感謝の気持ちを持ちたいと思います。
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