- Home
- EV・ハイブリッドカー
- ルノー自慢のEV車ZOE(ゾエ)460馬力オーバーのe-sportsが誕生
ルノー自慢のEV車ZOE(ゾエ)460馬力オーバーのe-sportsが誕生
- 2017/10/9
- EV・ハイブリッドカー
- ルノー
- ルノー自慢のEV車ZOE(ゾエ)460馬力オーバーのe-sportsが誕生 はコメントを受け付けていません
ジュネーブモーターショーで、日産と三菱を統括しているルノーが、ハイパフォーマンスEVスポーツ、ZOE e-sportsを発表しました。
欧州に続き、中国までがガソリンエンジン禁止の検討をしているということで、各メーカーはよりEV(電気自動車)の開発に注力していくと思われます。
先日にも、日産から完全電気自動車の新型リーフが発売されました。初期受注はなんと4,000台オーバー、この日本でもEVへの動きはますます加速していくことが予想できます。
内燃機関大好きマンとしては、やはり残念な気持ちがありますが、そう落胆ばかりするものではありません。今後、EV技術が発展していくことで、スポーツカーのような趣味性の高い車も販売されることとなるでしょう。
現に、日産は東京モーターショーでEVスポーツコンセプトを初公開するという噂がありますし、三菱もSUVタイプではありますが、高性能なEVのコンセプトモデルを発表することがわかっています。
さて、ZOE e-sportsはどんな車になるのでしょうか。
スポンサーリンク
Contents
ZOE(ゾエ)ってどんな車?
ZOE(以下、ゾエ)はルノーが生産を行っている電気自動車です。
日本で電気自動車と言えば日産・リーフですが、フランスでそのポジションにあたるのがゾエ。コンパクトなボディサイズで、全長はリーフよりも約400mm程短いですね。
最高出力は88馬力とのことですが、コンパクトEVとしては必要十分なパワーだと思います。最大航続距離はフル充電で210kmと、基本的なスペックは先代リーフとほぼ変わりません。
ゾエの特徴はもちろん、モーター駆動で走行するEVだということですが、目につくのはそのエクステリア。つるっとしたボディと、のぺっとしたフロントマスク。表現が分かりづらくて申し訳ないのですが、なかなか言葉で表現することが難しいエクステリアです。
ルノーらしいと言えばルノーらしいですが、日本人好みのエクステリアでないことは確かです。それでも、欧州では電気自動車No.1の販売台数を誇ります。感性の違いってすごい。
バッテリー容量の都合で長距離走行には適していないEVは、現在は主に通勤やお買い物など、近場を動き回る足として世の中の役に立っています。
ゾエのキャラクターを考えても、間違いなくそれが正しいのですが、何を思ったか、ルノーはジュネーブモーターショーでゾエをハイパフォーマンスなスポーツカーとして仕上げてきました。
460馬力の怪物ホットハッチ!ゾエ e-sportsとは
出展:https://www.jaguar.co.jp/jaguar-racing/about-formulae/index.html
フォーミュラEというモータースポーツが近年、徐々に人気を集めています。
フォーミュラと言えば、F1。EはエレクトロニックのE。要するに、エンジンではなくモーターとバッテリーを積んだフォーミュラカーで、レースを行うモータースポーツです。
そんなフォーミュラEで培った技術を、ルノーはゾエに本気で投入しました。それがゾエ e-sportsコンセプトです。
シャシーはルノーのモータースポーツ部門であるルノースポールで使われているものを流用し、カーボン製のボディで武装。モーターとバッテリーを積んでいながら、軽量なボディかつ高い剛性を確保しています。
気になるモーターのスペックは後ほど紹介するとして、まずはゾエ e-sportsのエクステリアをご覧ください。
出展:http://www.carmagazine.co.uk/car-news/motor-shows-events/geneva/2017/renault-zoe-e-sport-muscles-up-with-460bhp-ev-hyper-hatch/
フロントマスクがのぺっとしている点は変わりありませんが、バンパーグリルが大きくなったことで、攻撃的な印象を受けます。イエローのラインがスポーティーですね。
コーナリング性能の向上を目的に、トレッド幅を拡大。また、車高も低く設定しています。
前後のサスペンションはオーリンズ製のブルウィッシュボーンに変更。標準のゾエはおそらく、フロントがマクファーソンストラット式、リアがトーションビーム式だと思います。
さらに大径のホイールとブレーキ。もはやその辺のスポーツカーでは歯が立たない装備となっています。
スポンサーリンク
ゾエ e-sportsのスペック(主要諸元)
全長×全幅×全高(mm) | 4,084mm×1,730mm×1,562mm |
車両重量(kg) | 1,400kg |
ホイールベース(mm) | 2,588mm |
バッテリー詳細(kWh) | 40kWh |
モーター最高出力[kW(ps)]※ | 343kW(466ps)/4,300rpm |
モーター最大トルク[Nm(kgm)/rpm]※ | 638Nm(65.1kgm) |
モーター詳細 | ツインモーター |
トランスミッション | なし |
最大航続距離 | — |
価格 | — |
※1ps=0.736kW
※1kgm=9.807Nm
そして、ゾエ e-sportsの気になるスペックについて。
ボディサイズやホイールベースはゾエと同じで、大きな変更はありません。むしろ、カーボン製ボディの採用によって、結果的に約70kgの軽量化を実現。
2基の高出力モーターを採用したことで、ゾエ e-sportsの最大出力は466馬力。最大トルクは65kgm。これはとんでもないパワーです。0-100km/hの加速が3.2秒、0-200km/hの加速が10秒未満とのこと。数値だけ見るともはやスーパーカーですね。このマシンに勝てる車は数えるほどしかないでしょう。
ただし、搭載するバッテリーはゾエと同一のもの。フル加速なんてしたら、すぐにバッテリーがなくなってしまいそうなスペックです。(笑)
モーターはエンジンと違って、アクセルオンでフルトルクです。だから、電気自動車は強靭な加速力を持っています。そんなモーターの特性と軽量な車重が相まって、とんでもなく速いのでしょうね。
EVなのでトランスミッションは搭載されていません。最大航続距離も価格も未公開ですが、高出力モーターに見合わないバッテリーの容量を考えると、航続距離自体は短いでしょうし、価格も相当なお値段となります。
ゾエ e-sportsは発売未定
常識外れなスペックと、常識外れな航続距離。そして、非常に高くなりそうな価格。
これはコンセプトなので当たり前なのですが、ゾエ e-sportsが将来販売を見据えているのかと言うと、答えはノーです。
ゾエ e-sportsはルノーのEV技術を世界に公開するためのコンセプトモデル。だから、実用に耐えないと言うよりは、実用に耐える必要がないのです。
ただし、ルノーが今後EVスポーツを開発しない訳ではありません。ゾエ e-sportsのようなコンセプトモデルを発表している時点で、EVスポーツに関する研究開発は既に行われているはず。いつになるかはわかりませんが、必ずEVスポーツが販売されるときは来ると思います。
スポンサーリンク
EVの研究開発に熱心なルノー日産グループ
欧州ではEV技術で他車の一歩先に進んでいるルノー。同様に、日本ではEV技術で他車の一歩先へ進んでいる日産。これはグループ全体でEVの研究開発を行っていることの表れです。
日本ではまだまだハイブリッドカーが盛んで、各社それほどEVに力を入れている様子はありません。もちろん、水面下では進んでいると思いますし、そうでないと困りますが。
いつかハイブリッドカーからEVへとシフトするタイミングが訪れるときが必ず来ます。そのときに備えて、ルノー日産グループは、数年も前からEVの研究開発に取り組んでいるのです。
トヨタを含め、その他の日本メーカーも世界に遅れをとらないよう、EVの研究開発に力を注いでほしいところ。メーカー自身が1番わかっているでしょうが、技術の進歩は非常に早いです。モタモタしていると足元をすくわれるかもしれません。
スポンサーリンク