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ホンダ・スポーツEVコンセプト発進。S600の血統を受け継ぐ新時代EVクーペ
- 2017/10/22
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- ホンダ, 東京モーターショー
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東京モーターショー2017で個人的に注目していた車が、ホンダ・スポーツEVコンセプトです。
スポーツEVコンセプトは同じタイミングで発表されたホンダ・アーバンEVコンセプトと共通のプラットフォームの車で、あの名車S600、S800の後継となる期待の新感覚スポーツカーです。
これまたEV界に楽しそうなファストバッククーペが誕生です。
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スポーツEVコンセプトはホンダの原点回帰
最近のホンダ車、どれを見ても昆虫的なデザインというか、有機的でかつメカメカしいデザインの車が多かったような気がします。フィットにせよフリードにせよヴェゼルにせよ、マスクはホンダ車っぽいのですが、全体的に虫感といいますか緊張感を覚えるデザインでした。
ホンダ車は昔のシティーやシビックなどのように、もっとみんなに愛されやすい、分かりやすいデザインでも良いのでは?と思っていたのですが、ここへきてなんとEV車でクラシカルなスタイルがモダンさをも取り入れながら新しい形で復活しようとしています。これは期待です。
S600の良さを現代に引っ張ってくるのですから、見た瞬間惚れ込むような造形でしょう。最近のホンダからのスポーツカーに関する提案は、ワクワクするものが多いです。
ホンダは技術屋です。技術で人をワクワクさせる使命を背負っています。さらに負けん気の強い企業です。勝てるまで勝負するのがホンダです。
ホンダが2輪の世界に華々しくデビューしたのは、マン島のレースチャレンジがキッカケでした。初めて作った4輪も、S360、S500といった性能を全面に押し出すオープンスポーツカーがメインでした。このように技術によって時代を切り開いてきたメーカーなのです。
Sシリーズは今見ても非常に魅力的なスタイリングをしています。私がホンダ好きなのはこれが理由です。そしてスポーツEVコンセプトは、今のホンダにとっての新しい挑戦でもあります。きっと、この車が次の時代を引っ張るホンダの原動力になることは間違いないでしょう。それほどSの血統は偉大のなのです。
スポーツEVコンセプトは、フランクフルトモーターショーで先行するアーバンEVコンセプトの兄弟車種となります。ホンダらしい軽快な運動性能を持ち、レスポンスの良いモーター駆動でキビキビ走ることができます。
ボディーはスモールクーペスタイルなので、低重心でコーナーの切れも最高でしょう。ちょうどS660をEVカーにしたようなキャラクターでしょうね。
もともとホンダはこの手の小さなスポーツカー作りが大得意でした。CR-XやCR-Z、デルソル、シビックタイプR、インテグラタイプRなどなど。FFレイアウトを存分に生かしつつ、コンパクトで強力なエンジンを積みながら、とても楽しい車を作ってきたメーカーです。
今回のスポーツEVコンセプトでホンダが狙うのは、「愛着の湧く小さな相棒的なスポーツカー」です。相棒ですから、当然ホンダの得意な研究開発分野の一つであるAI技術もいかんなく発揮されるでしょう。メインパネルで車とコミュニケーションを取れる時代がすぐそこまで来ています。
ドライバーがイライラして暴走運転して事故をおこすようなヒューマンエラーも未然に防ぐことが可能になります。例えば渋滞を回避できる道をリアルタイムで提案し直してくれたり、ヒーリング効果の高い音楽を選曲したり、場合によっては馬力制限したりといった強制的な施策も取られるようになるかもしれません。
かと思えば、気分の良い時は自動で楽しそうな目的地を選んでくれたり、今話題のフードスポットのクチコミ情報を音声で教えてくれたり、さらにカーに搭載されたカメラが撮影した画像をSNSやグーグルフォトなどに同期して、帰宅後に家族で旅を2度楽しめたりといったことが実現するでしょう。
いやー想像を超える世界が待っていますね。
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ホンダEVコンセプトに期待すること
車の家電化が進む中、便利さに反比例する車としての色気、オンリーワンの商品価値減少が気になるところですが、エンジン屋のホンダだからこそ今までの常識をぶっ壊して創造的な車プロダクトを生み出してくると思います。
それはEVスポーツ技術然り、環境性能然り、安全性能然りです。日本人は世界的に見て物質的にはすでに豊かです。でも精神的には先進国中最悪なレベルに満たされていません。それはもう病んでいるレベルです。
どうしてでしょうか。それは未来に希望を持てないからだと思います。人は人と自分を比較して生きています。幸せを求めてどんなに煩悩を取り去ろうとしても、慢という比較する煩悩は究極の領域にならないと消えないといわれています。では日本人は何と自分を比較して気落ちしているのでしょうか。それは今元気いっぱいの発展途上国ではないでしょうか。
日本人は0から闇夜を切り裂くのは今も昔も苦手です。でも、何か課題を見つけてひたすらに努力を重ねることにかけては世界一の人種です。つまり自らがお手本となるより、お手本を見て真似ることにかけて最強の国民です。
戦後、日本は欧米に追いつくためにひたすら努力して自動車を作り上げました。そして同時に他の産業でも世界に追いつくための血の滲む努力が積み重なっていきました。
その時、日本全体は不幸だったのでしょうか、いえ、とても幸せだったと思います。みんなで豊かになるんだ!と気合が入って、日々エネルギッシュだったと思います。明日への希望を持っていた。みんなが未来をワクワク想像していたのではないかと思います。
ここんとこ各社バラバラだった車作りへの情熱が、欧州のEV化宣言によって再び収束しようとしています。作れば作るほど環境を悪化させていた車が、今度は作れば作るほど環境をクリーンなものに変えていく時代になろうとしてます。
ずっと自然を愛してきた日本人。得意なモノ作りが経済的にも自然環境の保護にも繋がるのなら、この上ない喜びとなります。さらにお手本としてきた欧州の各国がEV化という宣言をしたことで新たなる大きな目標を手に入れた日本。いわば、今年がEV車元年とでもいうべき世紀の変わり目に当たるのです。
これからの車作りは、今までとは大きく変わるでしょう。スマホの登場で家電業界が一気に塗り替えられたように、車産業にもその波はすでに訪れています。産業構造が入れ替わり、車両価格も一気に安くなるでしょう。そうなれば、デジタル全盛の現代でありながら、再び若い世代が移動という希望をリアルに持つことができます。生活が明るく生まれ変わります。
そんな大変革に一番強い国産メーカーは、私はホンダだと思います。ホンダも今の節目を感じているからこその、コア車種のEVステージへの切り替えに繋がっているのではないでしょうか。
ホンダ・スポーツEVコンセプトの提案が、新しい世代の未来への希望となり、日本全体が元気になっていくといいなとひどく妄想し続ける私がここにいます。あっ、それはどうでもいいですね。
ホンダさん、未来を希望に満ちたワクワクの世界に変えて下さい。凝り固まったものをぶっ壊して下さい。破壊の後にしか想像は生まれません。よろしくお願いします。
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