純正であれ、社外品であれ、キレイに磨き上げてピカピカに光っているホイールは 車をグッと引き締め、見ていて気持ちがいいものです。
一方で、知らず知らずのうちに汚れが積み重なり、そろそろヤバいかな…? と思いつつ、気が付いたら真っ黒になっていて、一念発起して洗ってはみたものの…、頑固な汚れはびくともせず、ヒ~~(T_T) と泣きを見るのもホイールであったりします。
今回はそんな 伝統工芸の職人のように頑固な、ホイールの汚れを落とす方法について述べてみたいと思います。
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Contents
ブレーキダストの正体とは?
洗っても洗っても 最後までホイールにしがみついて離れようとしない汚れの正体が、ブレーキダストです。では「そのブレーキダストとは何か?」について、ここで少し触れておきましょう。
一般的な自動車に使われるディスクブレーキを例にして説明しますと、ホイールと一緒に回転するブレーキディスクに対し、両側から挟み込むようにブレーキパッドが締め付けて、車が止まるような仕組みになっています。
ブレーキディスクは鉄から、ブレーキパッドは各種金属、セラミック、樹脂などを焼き固めて作られます。ブレーキを踏んで車が減速するとき、これらが互いに激しくこすり合わされ、高温とともに細かなカスが飛び散ります。各種の粉末が高温で同じ場所に叩きつけられ、その後の酸化などもあり、頑固な汚れとしてこびりつきます。
放っておくと、ヒ~~(T_T)ってことになります。
ホイールクリーニングの実際
さてさて、それでは実際にホイールクリーニングの工程をみていきましょう。
まず、全体をカーシャンプーで洗う
ホイールだけでなく、ホイールハウス、タイヤも含めて、中性洗剤もしくはカーシャンプーで一通り洗いましょう。液剤はボディー洗車の倍くらい濃度があってかまいません。ホイールハウスの裏側はしつこい泥汚れがあると思います。充分にふやかしてから洗車ブラシでこするといいでしょう。車高の低い車は無理せず、手の届く範囲にしておきましょう。
細部の「洗い」をマスターしておく
中性の液剤を使う段階で、リムやスポークの奥など、細部の攻め方をマスターしておきましょう。
ホームセンターや100円ショップにいくと、塗料、キッチン、文具などのコーナーに、へら、はけ、ブラシなどがたくさんおいてあります。使えそうなものをみつくろって買ってきましょう。へらなど、場合によっては自分で削ったりして 調整する必要があります。
道具はそろいましたか?
私は「へら」をよく使います。これにマイクロファイバークロスを巻いて液剤につけながら隅の汚れを擦ります。力任せではなく、ほどほどの加減で丁寧にこすりましょう。常にすすぎながら、またクロスが汚れたらキレイな面を出して 辛抱強く繰り返します。ホイールの形状にもよりますが、これであらかたの汚れは落ちます。月に一度、半年も繰り返せば見違えるようになると思います。
「ここからさらにキレイにしたい」という方は、次の方法にトライしてみましょう。
※注意 社外品のメッキやアルマイト処理、あるいは地金をそのままポリッシュしたもの(要はピカピカ光ってるやつ)を施されたホイールは、ここまでに留めておいて、後述する弱アルカリ、弱酸の使用は控えた方がいいでしょう。なんでかっていうと、メーカーが推奨してないからです。個人的には弱アルカリまでならOKかと思いますが、メーカーがダメっていうものをやれとはさすがにいえないんで…(;^_^A
「弱アルカリ」を使ってみる
洗車コーナーに売っている、弱アルカリ性のホイールクリーナーまたはマルチクリーナーを使ってみましょう。
スプレーしたら、先ほどと同じ手順で丁寧にホイールの汚れをこすってあげます。ホイールを一本ずつ順に作業するのがいいでしょう。放置するとタイヤに筋状の跡を残します。
この作業もほどほど…といいますか、ま、気のすむまでやってください、(;^_^A
「鉄粉除去クリーナー」を使ってみる
ホイール専用の鉄粉除去クリーナーというものがあります。ムラサキ色に変色する「アレ」です。キレート剤の酸化還元反応を利用する ということですが、詳しい理屈は私にもよくわかりません、(;^_^A 液性自体は中性ですし、弱アルカリの後であれば脱脂も済んでいますので、相性もいいかと思います。
スプレーしたらしばらく待って、ゴシゴシ…です。
禁断の「弱酸」は自己責任で
その前に プロが使う正真正銘の「酸性クリーナー」について少しだけ触れておきましょう。これはもう、エイリアンの血液みたいに塗ったそばから効いてきます、それはもう はけでなでるだけで、手品みたいに…、
「いままでの苦労はなんだったんだ?」…っていうくらいに効きます。
でも基本、ホイール用の耐熱クリアー塗装にしか使用できません(純正のホイールはおおむねこれです)。メッキやアルミの地金が直接出ているところはNGです。また、プロが使用する場合も「やったけどダメでした」とはいえないので、それこそ最後の最後、やむにまれず使用する 最終兵器みたいな扱いになります。
一方、弱酸性のホイールクリーナーは洗車コーナーで普通に手に入ります。効果はほどほどに、まちがっても「ええ~~っ!」ってことにはならないような線を見切って出荷しているのだと思います。とはいえ、説明書きはよく読みましょう。おおむね前述の「メッキや地金部分はダメですよ」といったことが書いてあるかと思います。
これもスプレーしたらしばらく待って、ゴシゴシ…です。
すすぎは特に念入りにおこなってください。
洗い終わった後に
弱アルカリ、弱酸性、あるいは鉄粉除去剤といったケミカルを使用した後は、すすぎもかねてもう一度、中性の液剤で簡単に洗ってあげましょう。水気を拭き取ったらスプレー式のコーティング剤を塗って拭きあげましょう。これで次回の洗車が楽になります。
タイヤもケミカルにさらされて疲れています。アーマオールなどの保護艶出し剤を塗っておきましょう。タイヤワックスであれば、水性のものがお勧めです。
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最後に
ホイールの洗浄っていうのは、難しいといえば難しいです。でも、特別なワザが必要とか そういうのではありません。こつこつとした努力のつみ重ねです。そういう意味では「やりきった者だけが到達できる境地」みたいなものがあるのかもしれません、…山登りみたいですね。
そうそう、冬タイヤなどの絡みでホイールを2セットお持ちのあなたは、外したホイールを洗うチャンスです。タイヤが外れていればなおGOOD! ウラからオモテから、細かなところまで気兼ねなく洗えます。せっかくですから、虫(エアーバルブ)も交換しておきましょう。パンクしてないのに空気がもれる場合があったりしますが、原因はこんなところだったりします。
ともあれ、この記事を読まれて「俺もやってみようかな?」と思われた方がいらしたら、熱が冷めないうちにやることをお勧めします。
…エンジンルームの方がもっと難しいかな? (;^_^A
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