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ボルボ240の魅力とは?中古・旧車の維持管理方法!
- 2016/7/2
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自動車雑誌をめくると、時々でてくる「オールドボルボ」、みなさんご存じですか?
ちょっと車に詳しい方なら「あ~、あの四角い車ね」「カクカクした…」と、思い浮かぶのではないでしょうか?現在主流の、流れるようなラインを多用した かっこいいデザインとは対極の…、弁当箱みたいな あの車のことです!
そんな、世間様の流れとはお構いなしに 一人わが道を行く、古いボルボの魅力と、それを維持するための悲喜こもごもを、徒然なるままに語ってみたいと思います。
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Contents
オールドボルボってなに?
オールドボルボとはいわゆる古くて四角いボルボのことですが、具体的には 1983年から1993年まで生産され日本に入ってきた「240」シリーズ、1990年から1997年まで生産された「940」「960」シリーズを指すようです。
特に「240」シリーズは、何かを振り切ったかのように潔いデザインと、愛嬌のある顔立ちから、ファッションやデザインなど 感性に敏感な層からも支持を集め人気を呼んでいます。 こういう書き方をするとこの車、これまでは全然忘れられていて、最近になってたまたま若い人に注目された「ファニーカー(おもしろ車)」のように聞こえるかもしれませんが、実は、「この車の良さは乗ってみないとわからん!」「これこそ、ボルボの中のボルボだ!」と熱い支持を集め、現在まで乗り継がれてきた車でもあります。
オールドボルボの魅力とは?
ボルボの240、940、960に共通する魅力として、「設計が古いが故のゆったり感」みたいなものがあります。 昔のボルボは他のよそ様のメーカーさんと同様に、エンジンとボディーを同時に設計できませんでした。といいますか、ボディーはボディーで開発しておいて、その時にあるエンジンを載せて「車」として出荷する、というのが、当時の自動車の作り方であったと思います。
当然、手持ちの中で一番大きなエンジンが載るように、大きくて頑丈なボディーを開発しなければなりません。加えて、当時一番の顧客であるアメリカの要求に応えるべく、「安全」に対する対策をいち早く打ち出したのもボルボでした。240は定かではありませんが、940、960では よそのメーカーが安全安全と口を揃えて言い出す前に「衝突安全ボディー」の設計思想が取り入れられています。
できあがった車は、エンジンは非力だけど ボディーはしっかりしていて、ゆったりとした乗り心地が気持ちよくて普段使いにちょうどいい車でした。数名の技術者が製図版を前に、紙と鉛筆で図面を引いて作った車です。
「これぞボルボの良心」
こう語る熱心なファンも少なくありません。そんなオールドボルボも、今となっては中古車として入手するしか手がありません。
では この時代、’80、’90年代の、中古車というよりは 旧車に片足を突っ込んだ車の維持管理の実態を、私の940を元にお話ししてみたいと思います。
不具合は最初の1年目で全部出してしまえ!
…っていうか不思議なもので、外車の場合特にそうですが、大きなトラブルは買ってから最初の一年でどっと出てきたりします。
私の場合、買って4日目にヘッドライトのバルブが切れました。一か月後に運転席のドアガラスがいきなり下まで落ちて、半年後にはエキゾーストマニホールドのガスケットが飛びました。一年経つか経たないかのうちに大家さんにオイル漏れを指摘され、ショップに持っていったら「ヘッドガスケットだね…」と言われました。これは痛かったです。
ヘッドガスケットとは、エンジン上部、シリンダーブロックとシリンダーヘッドの間にある薄いしきりで、これが腐食するとエンジン内を循環しているオイルと冷却水が混ざってしまいます。これは絶対に放っておけない症状で 外科手術が必要です…、20万円かかりました。次の年の春にエアコンの制御パネルが壊れました…、これは7万円でした。
みなさん、これを読んでいかが感じたでしょうか?
「恐ろし~」「外車ってやっぱ壊れるんだ~」
なるほどなるほど…、確かにボルボに限らず、古い外車に乗ってる人は 程度の差こそあれ、みんな似たような経験をしています。「そうそう、俺なんかあんとき~~」って感じで盛り上がったりします。
10年10万キロの定めなり~
でも今だからいえることですが、人が車を手放す時ってどんな時でしょうか?「今の車もうずいぶん乗ったんだけど、ちょっと調子悪いところがあるんだ…、修理に出すと高くつきそうだし この際買い替えるか?」
こうして10年10万キロの区切りを超えた、本来受けるべき重整備をおざなりに、パッドやオイルだけ替えて、外装だけはピカピカの格安中古車が世に出回ることになります。
しかし、この一年目を乗り切って 重整備が一巡したら、ようやく落ち着いてくれます。事実私の940はこれ以降、セルモーターとサーモスタットを交換しただけで、あとはオイル交換などの軽整備で普通に動いてます。
そうそう、あと、この年代の外車はタイミングベルトがよく切れます、本当に切れます。これが切れると(一部車種を除く)シリンダーヘッドの乗せ換えかオーバーホールが必要で、大きな出費になります。交換履歴が不明な場合、早めに交換した方がいいですね。
車選びは店選びと心得よ!
自動車雑誌の中古車特集をめくると出てきそうなありふれたフレーズですが…、けだし 名言です!実は私の940、ちょっとだけ怪しいショールームだけしかないようなお店で買ったのですが、早めに見切りをつけて 信頼できるようなお店はないかといろいろ探し回って、そのお店の門をたたきました。
後で知ったのですが そのお店はボルボの専門ショップとして歴史と実績のあるお店で、ショールームより大きな整備工場があり、みなさんとても気さくでいい感じでした。私が940を手に入れてからの3年間、すべての整備はここにお願いしました。
その後転職があり、そのお店からは遠く離れてしまいましたが、10年以上経った現在、何事もなく普通に動いてるのは間違いなくこのお店のおかげです。このお店のメカニックの一人がその後独立しましたが 現在でも付き合いがあり、部品など入れてもらっています。
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まとめ
車は購入時にお金を払ったら終わり、ではありません。
その後、ずっと乗り続けようと思えば、メンテナンスをして維持していかなければなりません。そのために必要なのがメンテナンスにかけるお金と時間ですが、何よりオーナーさんの情熱と、次にお店からの適切なアドバイスが必要です。普段からお店の方と仲良くして信頼関係をつくっておくメリットは、お金では買えません。
私は現在、○○モータースというお店にお世話になっていますが、例えば近くを通ったときにドーナツを差し入れしたりしています。一時間ほど雑談をしたりしますが、その際に自分の車の状態をさりげなく伝えておけば、むこうもさりげなく頷いてくれたりします。
何かあったときに、電話一本でどんなに忙しくても駆けつけてくれますし、むりくりに代車をひねり出したりとか、とにかくいろいろやってくれます。お店の方のアドバイスに真摯に耳を傾け、任せるときは全部お任せし、何も言わず、けっして値切らない。
現場のメカニックも人の子ですから、「この人の車だからできる限りのことをしてあげよう」と思ってもらえるような人間関係を築くことが大切です。
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