【最終更新日】2017/09/30

車を売る時の未経過分の自動車税等の還付金(払い戻し)について

  • 2017/8/29
  • 車を売る時の未経過分の自動車税等の還付金(払い戻し)について はコメントを受け付けていません

車を下取りに出す時、売却される時、車の査定ばかりに関心が向いていませんか。実は、それだけでない意外と大事な問題に、自動車税の問題があります。

今回は、車の査定時に頭の片隅にでも入れておいて頂きたいこの問題について書いていきます。大事なお車を手放すのです、最後まで手を抜かず完了させましょう。

Contents

いまさら聞けない、自動車税とはそもそも何か

毎年5月頃贈られてくる自動車税支払いに関する通知葉書、どこから来るのかご存知ですか? 税金だから国から送られてくると思っておられる方おられませんか。正解は、普通車なら各都道府県から、軽自動車なら市町村から送られてきます。

自動車税は、地方税法に定められたれっきとした地方税です。一応道路整備のためという理由があります。道路にも県道や市町村道があるので、そのための各自主財源として、自動車税の支払先が違うのです。

自動車を見かける事の無かった時代には、その財源を自転車荷車税が負っていたのです。自転車と荷車に税金なんてすごいですね。でもその歴史があったため、面倒な自転車や荷車の税金より、多くの税収が見込めて取りっぱぐれの少ない自動車税の方が良いということもあり、すんなり自動車税に移行していったのです。

支払った自動車税は戻ってくるのか

自動車税は、毎年4月1日時点で、車検書に記載されている所有者の方(場合により使用者)に請求されるものです。

この自動車税が還ってくるかどうかは、軽自動車と普通自動車では事情が違います。まずは普通車から、軽自動車お持ちの方も知っておいて損はありませんので、読んでいってください。

普通自動車の還付の場合

支払った自動車税は還ってきます。自動車税は4月1日~翌年3月31日の1年分の一括払いですので、抹消登録した場合はその翌月から3月までの期間分の自動車税が返ってきます。しばらくして各税事務所から還付の通知が届きます。それに従って、取りに行くのか、振り込んでもらうか決めることになります。

下取りや買取りなどで手放される時

問題は、検査が残っているのに、下取りや買取りなどで手放されるケースです。この場合抹消登録ではなく、移転登録になります。そうすると残り自動車税は返ってこないことになります。

これはもったいないですね。どうせ乗らないのに、検査が残っているため自動車税が返ってこないなんて、 「じゃあ検査残っていても抹消してしまえばいいじゃん、そうすれば自動車税返ってくるんでしょう。」 その通り、抹消登録すれば還ってきます。

でもそうするとまた乗る場合、検査を受け直さなければなりません。また検査費用が掛かります。その費用は次の方もしくは販売店が負うことになります。これを回避するために、買取り店は、残り自動車税分をあなたから買い取るという事をします。

つまり、車の査定額は100万円ですが、「検査残り」ですので、来年3月までの自動車税残り分足して、100万円+残り自動車税分○○円 を支払ってくれるという事です。

自動車税以外の税金、自賠責保険と重量税還付について

ここで注意する事がもうひとつあります。それは自賠責保険重量税です。これらは自動車税と似ているのです。つまり抹消登録すると、残り分返してもらう事が出来るのです。

自賠責保険については加入した保険会社に出向き手続きする必要があり、ちょっと面倒ですが郵送手続きも出来ます。

重量税については、解体処分など廃車にした時に還付されます。普通の買取や海外輸出とかのケースだと還付されません。

ですから先程の計算式は正確ではありません。正確には、

100万円+残り自動車税分○○円+残り自賠責保険分+重量税  となります。

実際の現場での査定やりとりのパターン

実際の現場ではこういうやり取りが行われるはずです。

買取り店 「査定金額が出ました、100万円で引き取らせて頂きます。」

ユーザー 「検査残りですので、残り自動車税分と自賠責分それに重量税分プラスして頂けませんか」

この答えには3つのパターンがあります。

  1. わかりました、プラスさせて頂きます。
  2. わかりました、プラスさせて頂きます。ただし残り自動車税分だけです。自賠責保険分と重量税分は、検査残り期間を加味させて出した査定値ですので、査定の中に含まれています。
  3. 査定値のなかにすべて含まれていますので、返金はできません

この3つですが、通常はb.と思われます。c.は理屈が通っていません。論外です。

わたしはよくネットショッピングを利用するのですが、そのとき気を付けるのが送料です。これは安いと思ってカートに入れていると、途中で別途送料が掛かるのだと気付き、トータル高くなっていることがあります。車売却時の査定も、検査残りの場合は、自動車税を査定に含めているのか(おかしいですが)、別途残り月分をプラスしてくれるのかを確認する必要があります。そして同じくトータルで見ないと実際の値段はわかりません。

私だったならの自動車税対策案

車を売る予定があるとき、わたしなら自動車税を払いません。未納の状態で査定に臨み、最終査定値から経過分の自動車税を引いてもらいます。そうすれば、自動車税に関して、返す返さないの話はなくなります。これが一番です。

軽自動車の還付の場合

返ってきません。軽自動車税は年払いです。諦めて下さい。4月1日時点の方に1年分請求されます。4月2日に売却しても、廃車にしても、1年分払わなければいけません。

売却される時は、なるべく3月中頃までに済まされることをお勧めします。逆にお買い求めになる場合は4月1日以降だと、諸費用に自動車税はなくなります。つまり払わなくてもいいということです。予定を立てられるときは、お考えに入れておいてください。

自動車税還付について補足

自動車税の返還に関する問題は、さほど難しくありません。抹消登録をすれば、1~2ヵ月後、自動車税事務所より還付通知書が送られてきます。還付通知書・認印・身分証明書(免許証等)を持参していくと、指定された金融機関で還付金を受け取る事が出来ます。

ただし、自動車税事務所では自動車税の金額の算定だけでなく、住民税や固定資産税等の滞納なども調査もして、滞納がある場合は、滞納額を差し引いた金額が還付されます。分からないではないですが、いやらしいな~。

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