なぜ軽自動車ばかりチヤホヤされるの?
さてコンパクトカーよりも軽自動車のほうが維持費が安いというのは誰でも知っている事実ですが、ではなぜ軽自動車の維持費はこんなにも国から優遇されているのでしょうか?
今回はそんな私達の知らない車に掛かる税金のタブー、真実について迫ってみたいと思います。
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国民のためというよりも国のために生まれた軽自動車!!
まずここです。いきなり一番大事な視点。
軽自動車はなにも国民を幸せにするという目的で誕生したのではなく、当時見栄っ張りな日本が先進国として成り上がり、世界をぎゃふんと言わせるための施策でした。
貧乏だった日本という背景
時は1950年代。日本はまだまだ戦後の傷跡が残り、貧しい国でした。世界を見渡せばどんどん車産業が発達し、欧米諸国はマイカー文化が育ちつつありました。
そんな中、自国日本はどうでしょう。マイカーなどという状況ではなく、今の東南アジアのような雰囲気でとても先進国と呼べる雰囲気では無かったのです。
「貧乏な国民からは税金を徴収することもできない。これでは工業立国として成り立たない!!」そう考えた日本の経済界の重鎮たちは新しい施策を考えました。
それが「貧乏人にも買える陸上輸送車両を!!」
それで生まれたのが「軽自動車」です。
国民よ!もっと働け!!
もちろん贅沢なんかさせる気はなく、仕事させるための車両ですから快適装備は一切なし!排気量も360ccという小さなもので非常に非力。大きさも制限され、必要最低限の機能だけあれば良い。それを超えることは絶対に許されないが、その代わり税金面で優遇するとというお役人目線の新規格が初の軽自動車という枠でした。
実は金のない庶民に低めの税金設定+簡易的な車を与えることでもっと働いてもらい、お国のために納税してもらおうという魂胆があったんですねー。笑
結果的に軽自動車というカテゴリーは日本独自の進化を遂げガラケーならぬガラ軽と呼ばれる珍ジャンルに育ちました。
実は廃止の危機もあった軽自動車規格
実は過去に「世界に通用しない売ることもできない軽自動車なんて規格はやめてしまえ」という各方面からの罵声もあったのです。
実はこの圧力は、仕事用の車であるはずの軽自動車が時代の流れで安全面での配慮から1998年の「新規格軽サイズ」登場によりスズキのKeiなどをはじめ一気に乗用車に近くなってしまったことから乗用車にが売れなくなるんじゃないか?という危惧を表したものと言われています。
それほど今の日本の軽自動車は車として完成形にあるのです。
それに加え今時代は世界的なダウンサイジングブーム。そうです。やっと軽自動車の特殊な小型化技術が世界から見直されようとしているのです。
あの巨人トヨタをギリギリまで追い詰めた欧州の青鬼、VW(言い過ぎか?)ですら日本の小型化技術には舌を巻き、スズキをこっそり買収しようとして悪事が明るみに出てしまいましたよね。
スズキさん、乗っ取られないで良かったですね。とか言ってVWとスズキが技術提携するというニュースを聞いた当初の私は「おお、これでスズキの世界的な地位は確固たるものとなるな。消費者のニーズを本当に良く分かっているメーカーが安定した基盤を手に入れるのは嬉しいことだ」と思ってました。世の中ビジネスですからね。そう話は甘くなかったわけです。
だいたい日本国内のメーカーですら軽自動車というカテゴリーには簡単に参入できるものではなく、トヨタや日産、そしてマツダといった大型メーカーですら軽自動車は他社のOEM生産です。
いまさら軽自動車を1から作るのは採算が合わないんですね。それに既存のブランド力の保持という目的もあるのでしょうが。
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またしてもいじめられた軽自動車
去年2015年にはとうとう軽自動車税の自動車税が2015年4月1日に7,200円から10,800円に増税されましたよね。
鈴木修会長は「弱い者いじめだ!」と怒ってました。当然です。その影響で軽自動車の販売数はガクッと2割近くも下がりました。これは国民の怒りでしょう。
ではなぜ財○省はこんな製品の売上がガタ下がりすることが簡単に予想できるようなことをするのでしょうか。
実は日本を根底から支える自動車メーカーとしては軽自動車よりも大型高級車が売れてくれたほうが利益率が半端無く高いという事情があります。
車というのは基本的にタイヤが4つ付いた鉄のシャーシの上にボディーが乗っかっているだけですから、100万円のカローラも500万円のクラウンも物質をA地点からB地点に運搬するという点では変わらないので、あとの400万円はいわば贅沢装備であり、利益率の高い部分なんです。あっ、言っちゃった。(^o^;)
だから売れるのが軽自動車ばかりだと経済界が困るのです。そう、もともと軽自動車枠は国民にもっと働いてもらうための存在ですからね。それが節税目的に動かれると税収が欲しいお役人たちはあれこれ違う方向性を探り出すというわけです。
税金の流れを見ていると、国が売りたいものというのがすぐに分かります。燃費の悪い車を増税して低燃費車を減税したり(新車販売買い替え促進)などですね。
もうすぐ普及すると言われるパーソナルモビリティーと呼ばれる1~2人乗りの新ジャンルの小型都市型コミューターも普及目的の減税スタートでしょうね。
税金に振り回されないために・・・
車は基本的に買い換えをすればするほどお金の面で不利になります。同じ車に乗り続けられる愛と技術がある人は増税など気にせずに今の愛車を大切にしていくことをオススメします。
長い目で見れば軽自動車よりもコンパクトカーが経済的という答えを出す人も多いのはこういった理由があるからです。
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