【最終更新日】2017/09/06

SUVが人気なのはなぜ?その裏に隠された人の下心とは(笑)

今、世界的に人気なのがSUVです。

ちょっと、あまりにも人気が凄いのでSUVを取り巻く背景と歴史をピックアップすることにしました。というのも、最近の車メーカーは国を問わず乗用車ベースのSUV(いわゆるクロスオーバーSUV)の企画・開発・生産に取り憑かれてしまったようで、空前のSUVブームです。

一体何故こんな状態になっているのか?その調査記録です。ちなみに最後は核心に迫りまくって凄い展開になってます。笑


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SUVってそもそもなんだ??

suv-river

SUVとはSport Utility Vehicle(スポーツユーティリティビークル)の略で、スズキ・ジムニーやトヨタ・ランドクルーザーなどのガチガチクロスカントリーや、トヨタ・RAV4やホンダCR-Vなどの乗用車テイストのライトクロカン、はたまた軽自動車のスズキ・ハスラーまで含めた幅広いジャンル、つまりクロスオーバーモデルの事を指します。

もともとはアメリカが発祥で、休日には家族でアウトドアを楽しむために多少の不整地走破能力を乗用車に持たせたもので、少し高い車高と大きな車体が特徴です。※ただし今は小型クロスオーバーの世界的なブームが起きています。

SUVという車カテゴリーに対する世間のイメージは「遊び心」「ステータス」「豊かな人生」「平和」「モダン」って感じですね。堅苦しさがないのが1番の良さだと思います。

ところが、以前の日本では冷ややかな目で見られていたのも、このSUVというジャンルだったのです。

以前SUVはアメリカでヒットしたのに日本ではさっぱり売れなかった理由

仕事にも遊びにも使えるSUVと言う車はアメリカで大ヒットし、瞬く間に市場を席巻しました。アメリカで起きたブームはなんでも日本に引き継がれるのが普通です。ところが当初、日本ではあまり売れなかったのがこのSUVというジャンルなのです。どうしてでしょうか。

それはSUVの持つ弱点を知る必要があります。まずSUVは悪路走破性を高めるために車高を上げ、多少ボディーを補強してやる必要があり、タイヤも大径で転がり抵抗空気抵抗共に増すので、乗用車に比べてSUVは燃費の面で圧倒的に不利という側面がありました。

 

もっともSUVの持つそれらの弱点はアメリカでも同じ状況だったのですが、アメリカは石油の単価が非常に安くガロン安の恩恵で、燃費など気にするアメリカ人はいなかったんですね。

ところが日本ではガソリン高いですから燃費の悪いSUVのイメージは悪く、何よりも日本という狭い国土では、河原に自由にSUVで乗り入れ一週間テント設営してアウトドアを楽しむなんてできませんから、アメリカのような自由なアウトドアレジャーモデルそのものが成り立たなかったという背景がありました。

 

国や都道府県の管轄である河原に勝手に車で乗り入れ、テントなんて設営したら逮捕されますから当然です(笑)。 日本ではせいぜいオートキャンプ場に行くか道の駅でロングステイなんて使い方しかできなかったわけです。

そう考えるとSUVの本国アメリカを羨ましくも思います。ガソリンも安く、なんてったって国立自然公園なんかの超広大な自然フィールドにSUVで乗り入れ、思いっきりアウトドアレジャーをエンジョイできるんですからね。

 

最近ではCO2は地球温暖化の原因ではないなんて学術論文も提出されてますから、なにか政治的な意図があるにせよ、燃費信仰にならざるをえない日本の環境が悲しいですね。

それはさておき、さまざまな事情があり販売的にパッとしなかった日本市場でのSUVですが、どうして人気が出てきたのでしょうか?

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SUV人気は逆境を乗り越え努力した日本メーカーの功績(思惑)だった!!

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SUV人気の理由の一つとして、日本の自動車メーカーの技術革新がありました。日本のお家芸であるご存知ハイブリッド技術や電気自動車技術、フューエルセル(燃料電池)技術をはじめ、数々の世界一の燃費技術を持つ日本。

その燃費技術を磨きに磨き上げ毎年どんどん進化させ、日本のメーカーの燃費技術はもはや世界のどの国も太刀打ち出来ないまでに進化しました。

 

燃費が良いという最高の魅力

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一般的に車の燃費というものは、その車のあらゆる技術・要素を集結させた工業メーカーの総合力、つまり「通信簿」みたいなもんですから、燃費が良いというのはそれだけで車作りのポテンシャルが物凄い高いレベルにあるという認識を持っていただければ結構です。

そして車技術そのものはその国の総力を指し示すといっても過言ではないので、優れた車を作れる国というのはそれだけ工業力=軍事力があるということなのですね。ドイツや日本がチヤホヤされるのは、早い話が戦争に強いということに繋がります。まぁここはあまり突っ込むと私が消されてしまいかねないのでこれ以上の言及は避けますが。笑

 

そんな日本自動車メーカーの努力により、燃費面で不利だったSUVが一般ユーザーの許せる範囲の燃費を出せるようになってきたのです。

燃費さえ良ければ楽しい車のほうがいい!そんな風潮と、クロカン=汗臭いというイメージとは違い、SUV=おしゃれでモテるというイメージがすくすく育ち、日本でのSUV人気に火が付きました。

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簡単なお化粧でバカ売れ!メーカーとしてこりゃ笑いが止まらん!!

suv-transport

SUV人気を支えたもう一つの理由として、車メーカー側は「乗用車の車高を少々上げ、お化粧したボディーを乗せればより高額で販売できる」というのも大きな理由の一つです。

ガチンコクロカンは頑丈なラダーフレーム+ボディーと設計が大変で製造費も嵩みますが、SUVは基本乗用車ですからあらゆるパーツを使い回すことができます。

 

クロカン並の走破性など現代のユーザーは求めていないので、そこそこの車高と大径タイヤ、それにアウトドアテイストを加えた外装というパッケージを与えるだけでおよそ1.5倍近い販売価格で売れまくるのですからメーカーは笑いが止まりません!!

フィットはヴェゼルに、キューブはジュークに、あっという間にイメージチェンジ!そして簡単にヒット!!外国勢だって負けてません!クロス〇〇!〇〇クロスオーバー!!ぼんぼこ次から次へと出てきます。笑

まぁ私はSUV大好きなんでこの流れは歓迎ですが、多くの人はあまり快く思っていないようですね。それは一体なぜでしょうか。

 

SUVに対して私が思うこと

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私は車の車高が少々高い方が日常の使い勝手が良いし、アウトドアテイスト満載なので好きなんですが、それだけの理由で1.5倍の価格で売られたらたまったものではないですよね。SUV買う人はそこんところよーく吟味して、変なこと考えてる車メーカーに教えてあげましょう。

もちろんユーザー視点に立った車開発をしているメーカーはそのまま支持していれば良いと思います。

スズキ・ハスラーなんかあれだけワクワクするスタイリングや内容、視点を持ちながら、エントリープライスはベース車両であるワゴンRと同価格なんですから、ほんとにユーザーの気持ちを考えてますよね。

 

ハスラーのような車が増えてくれる分には、長期的に見て日本の車業界、そしてユーザーの視点がどんどん面白くなりますから個人的には大歓迎です。

 

・・・もっと言えば、ハスラーって売る方も買う方も下心感じませんよね?

 

車メーカーにとって明日の飯の種となる目先の利益も大事ですが、そればっかりになって車として目指すべき方向がブレてくると、日本の車はいずれ誰からも相手にされなくなってしまいます。それでは清々しい自動車文化を育て、価値ある車を生み出すという創造的事業には繋がりません。そうして車なんて自動運転でいーやとなるのです。

下心丸見えの車で溢れた未来と、ワクワク楽しい幸せ感じる車で溢れる未来と、あなたはどちらを選びますか?いえ、どっちが正しいとかはないですし、一部の車だけであればまだ良いのですが。

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メーカーはSUV人気の本質を掴み、次世代ワクワクカー作りを!

私が思う日本人にとっての本来のSUVの魅力とは、ユニセックス&無階級主義というところにあると思います。男女関係なく自分が良いと思ったものを選べるフランクな環境下で、セダンなどの見栄と階級に支配されたサラリーマンヒエラルキーから開放された、本当の自由が手に入る無階級主義の筆頭が、日本で売れているSUVの本当の姿です。

全てではないにせよ、セダンなどは乗っている車種によってある程度身分というかオーナーの年収が周りに伝わってしまいます。その理由は、セダン、特にマークⅡ辺りを選ぶユーザーは、会社の出世にも敏感で、常に向上心を持って競争意識を持っている人が多いため、年収と比例して車をより高いグレードに、つまりより大きくより静かでより豪華な高級車に逐一買い替えていくからです。

仕事でも競争、プライベートでも競争…、、、ちょっと待ったぁぁあああ!な脱ヒエラルキー主義の人たちが無意識のうちに選ぶもの、それがSUVというカテゴリーです。SUVはセダンのようにパット見で階級が判別できません。それが魅力なんです。

 

日本はムラ社会ですから、他人の乗っている車を気にします。特に会社の同僚やご近所さんの乗っている車を凄く気にする国民です。だから同じマンションに住む人達の半数が外車に乗っていたりすると、自分も外車に乗って当然となってきます。

50代よりも上の世代はそんな昭和の価値観を持っている人たちが多いのですが、今のクールな若い世代は家計簿をしっかりつけ、収支を管理してバランスよくプライベートを楽しんでいます。だから車もエンジョイツールの一つになってきて、面倒くさいシガラミから開放された感のあるSUVにみんな流れていくというわけです。

日本の車メーカーさんはこの事実(ユーザー真理)を受け止め、小手先のお化粧戦略に走らないで欲しいと思います。そのうちヴィッツ、フィットクラスからクロスオーバー車が出ると思いますが、魅力に満ちた売れるプロダクトにするには、優れた性能に加え思い切った訴求が必要になると思います。

最近のSUVブームに対して個人的に思ったことをつらつらと述べてみました。

SUV人気ランキング2016!激戦ガチンコ勝負の勝者は誰だ?





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