スバル車が雪に強いってのは本当でしょうか?
国内の評価は、まるで雪=スバル なんて風潮が感じられます。
日本にはたくさんの自動車メーカーがあるのに、なぜ国内シェアが一桁台のスバルが強いのか??何か秘密があるのでしょうか?
その謎に迫ってみました。
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スバルが雪に強い理由とは?
スバルは世界シェア僅か1%の国内自動車メーカーです。
それでは、なぜ世間が雪といえばスバルスバルとうるさいのか調査してみましょう。
歴史の面ではどうか?
スバルは1981年、雪道などの低μ路に強く、安定した走りを実現させる技術である「MPT」(Multi Plate Transfer)を、2代目、スバル・レオーネに搭載しました。
2代目レオーネ
このMPTは今多くのスバル車に搭載されているセンターデフレス・アクティブトルクスプリット方式という機構の前身となる方式でした。
MPTは基本FF駆動で、後輪への駆動力伝達を勝手に制御してくれるため、スリップを回避したり、走る、曲がる、止まるのレベルを全部底上げする優れもので、その後「ACT-4」と呼ばれる湿式多板クラッチを使った新しい技術が生まれ、それが今に受け継がれアクティブトルクスプリット方式として地位を確立しています。
スバル車が雪道全般に強いのも納得ですね。
驚愕!こちらではなんとインプレッサが雪でスタックしている大型トレーラーを牽引しています!笑
雪道を走るには4WDが絶対に有利なことは間違いないですが、やはりスバルの4WDは歴史的に見ても良く熟成されているようです。もちろん4WDだから全て安全という訳ではないですよ。
技術面ではどうか?
スバル車は、前述のとおりセンターデフレス・アクティブトルクスプリット方式という機構を採用しています。
デフというのは各車軸を繋ぐ連結部分ですね。普通4WD車は前輪と後輪の間にセンターデフと呼ばれる機構があるのですが、スバル車はこれがなく、前後のタイヤにかかるトラクション(前に進もうとする駆動力)の配分を常に6:4にし、必要に応じて電子制御で10:0から5:5にまで変化させます。(0というのは通常走行ではほぼ無いですが)
つまりスバルの4WD車はいつも4輪にトラクションが掛かっている状態がスタンダードで、緊急時に変化させる機構なのです。10:0といったらもはやFF駆動と同じですね。
スバル車はFFテイストを残した4WDということができます。
日産の名車、スカイラインGTRのアテーサE-TSトルクスプリット4輪駆動システムなどは、通常は0:10ですが、非常時(発進時やコーナリング中など)に5:5に近い駆動力配分を行いますよね。こちらはFRベースの4WDですね。
R34 SKYLINE GT-R
以前、ホンダ車に多いFF車が雪道で扱いやすいということをお話しましたよね。
スバル車はいつもFF気味の4WDという味付けなので、4WDにしてはとても扱いやすいという性質を持っているのです。
常に4WDでは、問題は無いのか?
やはり常に4WDという特性上、路面ころがり抵抗がFFやFRと比べると増えるので、その分余計なエネルギーを食い燃費が悪化します。
ただ、それでも他社の4WDと燃費を比較すると優秀なのがスバルというメーカーの凄い所と言えるでしょう。
雪に強いといわれるスバル車の真実
実は日本の雪道レベルでは、もはやどのメーカーの車を買ってもそこそこ走れてしまうほど技術は進歩しました。
だから必ずしも雪道はスバルじゃないとダメということは決してないのです。
むしろ雪上ラリーなどでコンマ台のタイムを争うというのでもない限り、我々一般ドライバーにとって様々なメーカーから好きな車を選択できる、選択肢の多いことは歓迎すべきことです。
じゃあどうしてこんなにスバルはチヤホヤされるのでしょうか?
スバルは雪に対しての技術をたくさん持ち、その歴史も長いです。
そのためスバルの4WD車は総じて雪道に強いことが多く、こうした一部分だけ突出して優れている尖った車作りができるスバルというメーカーをこよなく愛する人も多いです。
こうしたスバル愛な人を、「スバリスト」と呼んだりします。笑
私も学生時代、スバルが愛車でスバル愛が半端なかった先輩がいました。彼はいつもSUBARUのウィンドブレーカーを着て、持ち物もSUBARUブルーで統一。とても面白い先輩でした。※私も555インプなどのスバルブルー好きです。
先輩は「SUBARUこそが車!SUBARUしか買わない!」といつも言ってましたよ。
スバルというメーカーがそんな熱狂的なファンを生み出せるのは、やはりトヨタなどの巨大メーカーにはできない、一貫した個性あるプレミアムカー作りの姿勢の賜物であり、一部の価値が分かるユーザーから熱烈に評価されるからだと思います。
そして彼らが自然と強力なPRとなるのです。笑
もともとブランドと言う意味で、諸外国特にイギリスやドイツなどに比べて弱々だった日本自動車メーカーですが、スバルだけは昔からアイデンティティがあり、確かな技術力もあり、こだわりも半端なく、間違いなく国産一プレミアムなメーカーという位置付けでした。
インプレッサしかり、レガシーしかり、フォレスターしかり、R1、R2しかりです。
スバルのような尖った拘りのメーカーを私達日本人が評価するということは、日本の車作りの質を、特にエモーショナルな部分で底上げすることに繋がると思います。それは長期的に見て私達日本人の財産となることでしょう。
車は感性で買う。
どこかで誰かが言ったこの言葉。未だに車がただの工業製品ではなく、人の人生の深い部分に関わってくる存在である理由なのかも知れませんね。
雪道に強い車は他にもあります。そんな車たちを普通車と軽自動車限定でまとめました。
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