【最終更新日】2017/10/06

日産マーチの新型が2018年にフルモデルチェンジで劇的に生まれ変わる

いよいよ日産伝統のコンパクトカー、マーチが新型となって2018年にデビューします。今回のモデルチェンジでもマーチは2016年デビュー予定の同じBプラットフォームであるルノー・トゥインゴの兄弟車として誕生ですね。

マーチは日産最小の小型車として古くから存在します。マーチと共に人生を歩んだという人も多く、数々の人に影響を与えてきた車と言えるでしょう。

そんな日産のネオスタンダード、新型マーチをピックアップしていきます。


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4代目で評判を落とした日産マーチ

マーチは息の長いモデルです。一度フルモデルチェンジされたら10年近くも製造されるのです。そのためオーナーさんはマーチに長く乗り続けることが多く、その分愛され続けている国産では珍しい非常に恵まれた車と言えるでしょう。
1代目と2代目が10年、3代目が8年半というモデルサイクルでした。4代目が登場したのが2010年の7月ですから、5代目となる新型マーチは2018年夏頃に出てくると予想できます。

 

4代目マーチは製造コストを抑えるためタイで生産されました。グローバル化の流れでモジュール化が進み販売価格が下がるのなら歓迎ですが、それまでの日本生産のものより質が落ちてしまいました。

そのため発売当初はトラブル連発で期待して買ったマーチオーナーさんはガックリ肩を落としたことでしょう。当然日産は大企業ですからすぐに対策を取り改良を重ねることによってモデル後期はだいぶ質も上がりましたが、販売面では苦戦が続きました。

今では軽自動車に販売面で完全に負けています。存在感すら薄れている状態です。古くからマーチを知るマーチファン達はこれでは寂しすぎますよね。最近ではオーテックジャパンが155psを発生する1.6リッターエンジンを搭載した魅力的なマーチのチューンドカー、A30を作り注目を集めています。こんな感じで味わい尽くすのがマーチらしい楽しみ方だと思います。

 

5台目となる新型マーチは日産と業務提携中のルノーを代表するコンパクトカー、トゥインゴのプラットフォームと同じものでBプラットフォームと呼ばれるものです。この新型トゥインゴが大変遊び心あふれる優秀なコンパクトカーなので新型マーチにも期待してしまいますよね。

ルノートゥインゴ新型2016の価格は?期待の欧州コンパクト

 

スウェイは新型マーチなのか?

さて、巷では2015年のスイス・ジュネーブショーで公開された日産・SWAY(スウェイ)が新型マーチといわれているようですが、私は違うと見ています。

このスウェイですが、確かに今後の日産を牽引していくデザインをしていますが、全長が4815mm、全幅が1820mmもあります。因みに現行マーチは全長が3825mm、全幅が1665mmです。

どう考えたって別物ですよ。どうしてこの車が時期マーチなんでしょうか?スウェイは現行ノートよりも大きいです。新型ノートと言った方がしっくりきます。

日産新型ノートハイブリッド現る!激戦区にぶっ込む期待の矢

 

スウェイってどんな車?と思ったあなた、コチラのムービーをみて下さい。日産公式動画で最近の日産の流行りであるデュアリスから続く都会派でメカメカしい世界観を味わうことができます。

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日産はマーチの血統を思い出せ!

初代マーチは1981年10月に開催された東京モーターショーで初お披露目されました。そしてちょうど1年後である1982年10月に発売されました。初代マーチのデザインはあのジウジアーロ。モデルサイクルの長いマーチにはぴったりの飽きのこないヨーロピアンなシンプルでスッキリしたデザインでした。

ベースとして優秀だったマーチは様々な派生車種を生み、あの伝説の名車日産Be-1やパオ、フィガロなんかもマーチベースで作られました。

 

2代目となった1992年、マーチはさらに磨かれそれまでのコンパクトカーに対する負のイメージを払拭、コンパクトカーに乗ることがむしろオシャレに感じてしまうほどの魅力たっぷりな車として誕生しました。

当然2代目マーチも愛され続け、マーチベースのキューブも生まれ販売面でも大成功でした。今でも2代目マーチは欧州車のようなデザイン・雰囲気を持つので、観光地なんかでは絵になります。

 

3代目に入りいよいよ遊び心に日が付いたマーチ。カルロス・ゴーンの指導のもと自由でフレンドリーなイメージをまとってセンセーショナルなデビューを飾りました。

 

カラフルなカラーも特徴で、優れたカラーデザインに贈られる賞「オートカラーアウォード」ではマーチが3度も受賞しています。

このように日産・マーチは決して大きな車が買えないから買う車という訳ではなく、コンパクトカーにはコンパクトカーの世界があるという主張のもと独自の魅力を発信し続けてきました。その力は世界にまで及び、今やマーチは世界中の道路を沢山走っています。

 

欧州ではセミリタイアした夫婦が使う車としてコンパクトカーがよく選ばれます。毎日の生活に調度良い、心地良い普段着の感覚、そして遊びにもロングドライブにも十分対応する懐の広さに多くの人が惹かれるのです。

新型マーチはそんな時こそ自然と選ばれる車であって欲しいです。小さいけれど走りはしっかりしていて無駄なものはないけどちょっと気の利いたデザイン、そして遊び心たっぷりなキャラクター、それでいて10年飽きない面白さ。

新型マーチを新車で買ったオーナーはそのまま10年普通に乗り続けるかもしれません。もしかしたら廃車になるまでずっとマーチの側にいるかもしれないのです。そうなれる素質がマーチにはあります。

ルノーとのすり合わせの結果どんな素敵なコンパクトカーが現れるのでしょうか。日産さんにはほんと期待してしまいます。

追記 マーチのスタイリングが決定

nissan-march-05

出典:http://autoc-one.jp/nissan/march/special-2923448/photo/0001.html

2016年パリモーターショーでマーチの市販車スタイリングが公開されました。

SWAYをそのまま小さくしたような、ほぼそのままのスタイリングでの登場です。日産らしさも感じるまとまったデザインだと思います。リアテールランプも最近の日産トレンドデザインと呼べるブーメラン型が採用されました。

新型マーチの造形を含め、近年の日産車の幾何学的な無機質デザインは「エモーショナルジオメトリー」と呼ばれるデザインであり、直訳すると「感情的な幾何学」ということになります。まぁ確かにマツダの魂動デザインのような情熱的で有機的なデザインとは違う、日産らしい機械的な力強さを感じるデザインですね。このパワフルで直線的でありながらもダイナミックな面で構成されるデザイントレンドは、かつて販売されていた日産のSUVである「デュアリス」あたりから目立ってきたのではないかと思います。

 

果たして5代目新型マーチは4代目で落とした評判を回復することができるのでしょうか?この5代目デザインはとても良くまとまったデザインだとは思いますが、少々格好良いので飽きられてしまうのでは?と個人的には感じます。それにあまりキャラが強くないので印象に残りにくいといったこともありそうです。

2代目マーチのような、所有年月を重ねれば重ねるほど喜びと深みが増していくようなコンパクトカーデザインというものはハイレベルな要求になるのですが、「10年乗れる味のあるコンパクトカーを選べ」と言われたらヴィッツでもフィットでもデミオでもスイフトでもなく、私ならマーチを選びたいです。なぜなら「マーチには最も長く幸せな時間をユーザーに提供してきたという素敵な歴史がある」からです。

私がもし日産さんに「長く愛されるコンパクトカーを作るにはどんなデザインが相応しいか?」と聞かれたら(そんなことありえませんが…)、世界一の貧乏を貫き通すウルグアイのホセ・ムヒカ大統領が乗って似合うデザインが良いのでは?と答えます。(笑) 因みにホセ・ムヒカ大統領はフォルクスワーゲン・ビートルに乗っています。キーワードは、シンプルしわですかね。

 

今や日産は国内販売よりも海外販売の方が圧倒的に多いのですから、視点を完全に海外に向けドイツのコンパクトカー辺りと真っ向から勝負できるぐらいのモダンでクラシカルなデザインのコンパクトカーを実現できると良いですね。恐らくドイツ車のカッチリどっしりフィールが好きなドライバーさんは、同じような日産フィールがいまだに好きでしょうから「待ってました!」とばかりに大喜びすることでしょう。

私は白髪の紳士が乗って様になるコンパクトカーを作ることができるポジジョンにあるのは、国内では唯一日産だけなのではないか?と思っています。

欧州ルノーという抜群のセンスを持つメーカーがバックにいるのですから、EUの素晴らしいバランス感覚を持った素敵カーを生み出せるポテンシャルが日産にはあるはずです。ルノーの子会社になってしまったとはいえ現場にはある程度の指揮権はあるようですから、今後に期待してしまいますね。

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