【最終更新日】2017/10/06

アバルト124スパイダーの評価は?ハードトップ右ハンドル仕様はあるのか?

アドレナです。

心の中のワクワクが飛び出てきそうな車が生まれました。それがアバルト・124スパイダーです。

このイタリア・トリノ発の小粋でナイスなメーカーがマツダ・ロードスターの兄弟を作ったとのことでおもしろ車好きは気になってしょうがないので調べてみました。


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Contents

アバルトってどんなメーカーなの?

アバルト124スパイダーはイタリアの車メーカーであるアバルト製のスポーツカーです。アバルトというメーカーは今はフィアットの子会社ですが、かつてはフィアット製の車をチューンしてレース参加やカスタムパーツ販売などを行う、イタリアを代表するホットな車作りをするカスタムメーカーという位置付けでした。日本で言うTDRやNISMO、無限などと同じポジションですね。

アバルトといえばサソリをモチーフとしたエンブレム、スコルピオーネが有名ですが、現在のアバルトの代表車種としては、フィアット社の車の500(チンクエチェント)をベースにアバルトの冠を付けたフィアット500アバルトなどがよく知られています。

abarth-emblem-01

アバルト社は1949年創業から1971年フィアットに買収されるまでの間に様々な車種をカスタムしてきました。フィアット社はもちろん、ポルシェやシムカなどもベースとして選びカスタムしてきた歴史があります。アバルトは1971年以降もフィアット社のモータースポーツ部門を任されエンジンチューンやエアロカスタムなどを担当し、あのWRC6連覇を果たしウルトラカッコ良くて大活躍だったランチア・デルタ・HFなどの開発も行ってきました。

 

1997年にアバルトは一度完全に消滅し、アバルトという名前だけを付けられたなんちゃってアバルトカーがいくつかリリースされたりもしましたが、2007年にグランデ・プント・アバルトの発表と共に、遂に復活を遂げます。

そして2016年からフィアット系列ディーラーでアバルトが取り扱われるようになり、その販売網は首都圏を中心に現在拡大傾向にあります。

そんなアバルトが日本車に目を付けました。彼らの視線の先には日本が世界に誇るピュア2シーターオープンライトウェイトスポーツカーの姿がありました。

アバルト124スパイダーとは?

アバルトが目を付けたのは日本の人馬一体スポーツカー、マツダ・ロードスターでした。

フィアットには元々フィアット・124という乗用車がありました。この車は1966年から1985年まで製造されていたのですが、後輪駆動汎用小型ファミリーセダンとしてよくできた車で、1967年にヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。

fiat_124-sedan_front-view

このフィアット124に搭載されていた1,198ccのエンジンはフェラーリ社に在籍していた技術者が設計を担当。先進的で大変優れた設計だったため、改変を加えられながらおよそ30年間もの間フィアットグループを支える名機エンジンとなります。まるで日産が誇ったスカイラインシリーズのRBエンジンのようですね。

【特集】日産スカイラインGT-Rの軌跡。日本車のイメージを変え世界でゴジラと呼ばれた車

 

一方、ピニンファリーナデザインにより2ドアモデルが誕生。このモデルがスポルト・スパイダーと呼ばれるもので、すでに人気を博していたアルファロメオ・スパイダーを強くライバル視したモデルだったといえます。

後出しだったとはいえスポルトスパイダーは大変すぐれたデザインでドライブフィールも一般人に扱いやすく、その上幌の窓もガラスを採用するなど2シーターオープンとしての機能も高い実用車でした。

この後、124スパイダーは多くの派生車種を生み出し累計生産台数は15万台にもなり、結果的に世界中の人から愛されることとなります。

 

そうした背景を持っていた124スパイダーを抱えるフィアット社は、2016年に日本のマツダを技術提携を結び新しいチューンドカーを開発することになりました。そうして誕生したのがロードスターをベースに作られた「フィアット・124スパイダー」となります。

そして日本市場に導入されたのが、アバルトの手が入った「アバルト124スパイダー」という訳です。フィアット124スパイダーはまだ日本市場に導入されていないようですね。

アバルト124スパイダーのスペック

乗車定員 2人
ボディタイプ 2ドアコンバーチブル
エンジン 1.4L 直列4気筒DOHCターボ
最高出力 170ps/5500rpm
最大トルク 25.5kgm/2500rpm
駆動方式 FR
変速機 6速MT・6速AT
全長 4,060mm
全幅 1,740mm
全高 1,240mm
ホイールベース 2,310mm
車両重量 1130kg
JC08モード燃費 13.8km/l

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アバルト124スパイダーのカラー展開は?

アバルト124スパイダーは4色展開です。

レッド、ホワイト、ブルー、パールホワイトの4色ですね。

124-spider-02
出典:http://www.abarth.jp/124spider/

「124スパイダー」の「ROSSO COSTA BRAVA 1972」というレッドは美しいイタリアンレッドですね。実車を見てみるとロードスターの「ソウルレッドプレミアムメタリック」よりも少し鮮やかに感じます。イタ車らしいカラー展開だと思います。※痛車ではないですよ!

このレッドのみアバルト専用色で、他の3色はNDロードスターと共通です。

マツダ・ロードスター、新型NDの魅力とみんなに愛される理由

アバルト124スパイダーにハードトップ仕様はあるのか?

アバルト124スパイダーにはハードトップ仕様車はあるのでしょうか?兄弟車であるマツダのロードスターにはRFと呼ばれるリトラクタブルファストバックハードトップモデルが存在します。そしてもちろん124スパイダーにもハードトップ仕様車が存在します。それがアバルト124スパイダータルガトップです。

発売は2017年とのことですが、ロードスターRFがクローズド状態でとても美しいプロポーションを保っているので、アバルト124スパイダータルガトップも今から楽しみな車ですね。

アバルト124スパイダーに右ハンドル仕様はあるのか?

イタリアメーカーであるフィアットは左ハンドルなため、アバルト124スパイダーの右ハンドルはあるのか?という疑問が生じますが、ご安心下さい。ちゃんと付いてますよ!…と言いますか日本市場に入っていくる者は全て右ハンドル仕様とのことです。

アバルト124スパイダーの価格は?

アバルト124スパイダーの価格はMTで388万円、ATで399万円です。ロードスターがおよそ320万ほどなので2割増しぐらいの価格ですね。あなたが124スパイダーにロードスター+マカロニデザインや陽気なイタ車ブランドの価値を感じるのなら買いでしょう。

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【評価】アバルト124スパイダーについて思うこと

私はこのアバルト124スパイダーを最初見た時、「おお、イタリアンらしくカッコいいスポーツカーだな」と思いました。ロードスターよりもオープンで明るいイメージのデザインで、ロードスターよりも一回り大きく感じるボディーサイズと相まって人生に少し余裕を感じるキャラクターだと思いました。

試乗記などを見ていると本家ロードスターの突き詰められた人馬一体感よりもエンジンパワーにゆとりを持たせ、コーナーではロールがある程度抑えられ豪快なテールスライドを決めて遊ぶといった楽しみ方ができる車のようです。

実際の車重もロードスターよりも124スパイダーの方が100kgほど重いようなので日本の峠道をひらりひらりとクリアしていくようなシーンではロードスターのほうがドライバビリティーが上だろうなと思います。

 

ただ、やはりこの車の特筆すべきことはデザインにあります。初代スポルトスパイダーのテイストと残しつつロードスターをベースに現代のトレンドも入れ込み、大変魅力的なプロポーションを与えられました。フロント周りの造形は日産の初代フェアレディZやZ30型フェアレディZなどと似ており、滅茶苦茶格好良いと思います。
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このサイズ感、固まり感、高揚感、全てが絶妙で、どうしてこのようなカーデザインが日本から生まれないのかが不思議でなりません。アップル社のiPhoneもそうですが、どうしても日本メーカーの作るプロダクトは海外勢よりも一歩足りずに物足りなく映ってしまいます。

私は決して西洋かぶれではありませんが、大馬力で力ずくでねじ伏せるアメリカンマッスルカーよりも伝統と品格を重んじるヨーロッパ車の方が好きなタイプです。日本人はアメ車よりもヨーロッパ車好きのほうが多いというデータもありますので、この124スパイダーのデザインが響く人は多いのではないでしょうか?

 

休日に湘南の134号線沿いや南伊豆の海岸沿いなどをアバルト124スパイダーで流したらどんなに気持ち良いでしょうか。私は離島などに出かける時借りるレンタカーはオープンカーと決めています(レンタカー屋にあればですが…)やはりオープンカーというものは非日常であり、陽の光や風を肌で感じながら自分が人間という生き物であることを再認識させてくれる不思議な乗り物です。その時に見た景色やかいだ匂いや聞いた音が、いつまでも幸せな記憶として残るのです。

一人のクルマ好きとしてこの現代社会に生まれ、忘れかけていた生きているその瞬間を改めて全身で味わうことのできるオープンエアスポーツカーを作る車メーカーに対して、私はいつまでも賞賛を贈りたいと思います。

日本人はもっとイタ車を買ってもいいと私は思います。特にフィアット車はそれこそ500からはじまりプントやパンダ、バルケッタ、ティーポなど遊び心たっぷりの車が勢揃いのメーカーです。肩ガチガチのドイツ車でもなく、筋肉ムキムキのアメ車でもなく、地中海の陽気な風を感じるハイセンスな人生堪能カーをあなたも味わってみてはいかがでしょうか。

 

 





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